隆生の独り言日記(24年1月~)

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平成24年1月から

6月30日(土)
 毎年のことだが、伊吹嶺賞の締切最終日に応募する。当時作った句はメモしてあるのだが、土壇場にならないと整理しない悪い癖はどうしょうもない。「やらんならんことをやらんならんときにやらずにおくとやらんでもええときにやらんならんようになる・・・」のとおりである。
 夕方、二男一家が来る。目的のひとつが夜になったら、近くの多度峡の蛍を見に行くことである。ところが来る前から雨がひどくあきらめていたが、食事が終った頃になるとすっかり雨が止んだので、急遽出かけることにする。すると毎年のように蛍が飛んでいる。乱舞とまではいかないが、ちらほら見えたこと自身、幸いであった。孫たちに無理やりに俳句を作らせたが、作ったことがないのでまあ普通か。

6月29日(金)
 ISO品質審査で亀山市まで出かける。1人審査で気分的に楽だが、QMSの出来が悪く、審査日が近づいてくると、あわてて準備している様子がありありと分かる。小企業にとってこういう会社もあることを念頭に入れて、審査する必要がある。おかげで予定以上の時間がかかって、時間オーバー分はサービス時間外労働となる。

6月27日(水)   外来種ブラックリストの作成(読売新聞 2012.6.27)
 各新聞によると、環境省中央環境審議会では、2010年に名古屋で行われたCOP10で採択された「愛知目標」(生物多様性の損失を食い止めるための効果的かつ緊急に行動を取る)に基づいて、生態系を保護するための国の行動目標を定める「第5次生物多様性国家戦略」の最終案が発表されたという。ここでは在来種を脅かす外来種のブラックリストを14年までに作って駆除対策の優先度を整理するというものである。
 外来種と言っても現在はいろいろな分類があり、既に帰化した生物(植物など)などから、移入種、侵入種、外来生物などがある。ここで特に問題視しているのが、外来生物で、これはさらに、要注意外来生物、特定外来生物に分けられ、一番問題で日本の生物を脅かすものとして、特定外来生物から、さらに外来種ブラックリストを作成しようというものである。特定外来生物というと、既に6月22日の日記に書いてあるが、これとダブるが、思いつくものを上げると、ブラックバス、ブルーギル、カダヤシ、アライグマ、ヌートリア、マングース、カミツキガメ、セイタカアワダチソウ、アメリカザリガニ、タイワンザル、カニクイザル、セアカゴケグモ、ウシガエル、セイヨウオオマルハナバチ、アルゼンチンアリ、オオキンケイギク等々、次々と出てくる。ブラックリストを作成してもその先の駆逐方法を決めてほしい。例えば琵琶湖のブラックバス、ブルーギルなどは釣り愛好家の楽しみを奪うなと、野放し状態のものもある。しばらくは様子を見たい。
 なお読売新聞記事、環境省が指定している特定外来生物の一覧表などは次のアドレスの通りである。
   http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20120627-OYT1T00357.htm (読売新聞)
   
http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/index.html (特定外来生物等一覧・環境省)

6月26日(火)  東電が「地球に最も悪影響を与えた」という「ブラックプラネット賞」を受賞(朝日新聞 2012.6.26)
 昨日のリオ+20にちなんだセレモニーであるが、皆さんは、ブループラネット賞というものがあることをご存じだろうか。これは旭硝子財団が毎年、「地球環境問題の解決に向けて科学技術の面で著しい貢献をした個人または組織に対して、その業績を称える地球環境国際賞「ブループラネット賞」として表彰している。今年は「人間がどれだけ自然環境に依存しているかを表した指標“エコロジカルフットプリント”を提唱したカナダとスイスの2人の博士」と「人間の活動が生物多様性を損ね、地球環境の危機に至ることを学問的に初めて明らかにしたアメリカの博士」の2件である。いずれも立派な成果だと思う。
 とここまでは真面目な話であるが、以下は笑うことが出来ないブラックユーモアで、ドイツの環境保護団体が「2011年に地球に最も悪影響を与えた企業として東京電力に「ブラックプラネット賞」を授与すると発表した。」というものである。環境先進国のドイツらしい「ブラックプラネット賞」である。しかしこれは笑えない。つい先日、東電が社内の福島原子力事故調査委員会での最終報告書では、「初動時の人為ミスや想定不足について過失や責任を認めず、自己弁護が目立つ内容」であり、しかも事故の事態回復にあたって、「官邸の現場介入については「緊急事態対応の中で無用の混乱を助長させた。」との報告書を出すに至っては、「ブラックプラネット賞」を受賞するのも当たり前か。(82469)

6月25日(月)  リオ+20閉幕(産経新聞、CNN他)
 ブラジル・リオデジャネイロで開かれていた国連持続可能な開発会議(リオ+20)が日本時間23日二閉幕した。今年は歴史的な地球環境サミットが行われた20年目の節目と言うことで、持続可能な発展のためにグリーン経済がテーマで将来に向けた行動を定めようとして開催されたものであるが、どの新聞も抽象的な「経済成長と環境保全を両立させる「グリーン経済」を提唱した成果文書を採択した。」という成果以外は何もない。政府よりの産経新聞ですら、「同じリオで開かれた「地球サミット」から20年を契機に開かれた「リオ+20」だったが、地球破壊はさらに進んでおり、実効性に乏しい結果に対し、非政府組織(NGO)などから批判の声が上がった。」と結んでいる。
 これがCNNによれば、さらに痛烈で「リオ+20は壮大な失敗である。」と批判している。しかも日本の野田首相はもちろん、アメリカのオバマ大統領、ドイツのメルケル首相らも欠席している低調ぶりである。野田首相は国連の環境会議より、今足元の方が一大事と言うことだろう。
 以下産経新聞の記事とCNNの記事のアドレスを紹介します。
   http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120624-00000067-san-int(産経新聞)
   http://www.cnn.co.jp/world/30007093.html(CNNニュース)

6月24日(日)   ドヴォルザーク・チェロ協奏曲(名フィル名曲シリーズ)
 最近、名フィル定期コンサートが面白くなくなった。今年から定期会員をやめたが、少しさみしいため、年4回の名曲シリーズコンサートのみ聴きに行く。今日は、 ドヴォルザーク・チェロ協奏曲(通称ドボコン)。ドボルザークは1892年から1895年の大恐慌まで、アメリカのナショナル音楽院印帳でして活躍し、この間、交響曲9番が作曲されたことは有名である。そしてこのドボコンはアメリカ滞在中に作曲されたが、演奏されることなく、チェコ(当時はチェコ・スロバキア)のプラハに帰国してしまう。その翌年にプラハで初演されたものである。曲全体は「ボヘミアの音楽と黒人霊歌やアメリカン・インディアンの音楽を見事に融和させた作品として名高い(これについて、芥川也寸志は「史上類をみない混血美人」という言葉を贈っている」という。特に有名な楽章は第3楽章で帰国の日が近づいた喜びの旋律で演奏されている。第1、2楽章とは違ったボヘミア調が覗かせて、好きな楽章だ。
 いままでこの曲にはなじみがなく、積極的に聴く意志もなく、CDも1枚も持っていない。しかしたまに生演奏で聴くことはよいことだ。この日記を書いている今は、Blue Sky Lavelの無料HPでドボコンを聴きながら書いている。

6月23日(土)
 伊吹嶺編集会議。8月号の編集と10月号の企画。最近は例月の編集会議をスムーズに進め、創刊15周年記念号のための原稿依頼を続けている。ほぼ依頼は終わり、今後は原稿が到着時期に集中的に編集会議を行うことになる。15周年記念号は充実したものとしたいものである。

6月22日(金)   「外来ザル ああ無情」(朝日新聞夕刊 2012.6.22)
 ISCで審査員研修。主に最近の環境法令の改訂状況と各分野の審査ガイドラインの説明会。皆さん大変な分量の作業で、精力的に作成されている。ただ説明を受けても専門外の分野については、本音のところ、よく分からない。専門の品質については資料を配付されなくてもなんとか分かるが、やはりプロジェクタ説明だけでなく、資料も配付されるとよく分かると思った。なお私の義務部分の審査ガイドラインを既に作成、説明済み。
 今日の朝品新聞夕刊に観光目的で伊豆の無人島大根島にタイワンザルを1960年代に放たれた。「観光の呼び物」として遊覧船会社が餌付けをしていたが、その後、国がタイワンザルを特定外来生物に指定し、素のため観光のための客による餌付けも止めたが、同社によると、「無許可飼育で数が減ったこともあり、自然な死滅を待ちたかったが、過酷な生活を強いることなどから、薬殺処分にすることにした。」という。なんという人間の身勝手か。この事件の場合、放たれたのが無人島であったため、この無人島のみにとどまったが、過去において観光、ペットなどの目的で外来生物を国内に持ち込んで、日本の生態系を乱す事件が相次いでいた。
 古くは日本軍が防寒衣類のため、ヌートリアを輸入したり、戦後食用のためブラックバス、ブルーギルなどの国内放流、テレビアニメの「あらいぐまラスカル」の影響でアライグマをペットとして、輸入したりして、外来生物による深刻な事態が続いている。かって天皇陛下がブラックバスなどを食料として輸入したことに対して、申し訳ないとのお言葉を頂いて恐縮したこともあったが、いまだ琵琶湖ではバラックバス、ブルーギルの増殖が進み、釣りグループの連中のキャッチ・アンド・リリースを止めないことが続き、琵琶湖古来のニゴロブナ、モロコなどが絶滅に危機に瀕している。
 またひどいのはアライグマである。かわいいだけの理由でペットとして輸入したが、大きくなるにつれて、本来の凶暴な性質を現して、飼い主が次々と捨ててしまうことにより、日本既存の生物の絶滅化も促進している。近辺では春日井、瀬戸などに生息しているカスミサンショウウオが食べられたり、あの固い甲羅を持った亀ですら、手足、首などが食いちぎられ、悲惨な写真を見たこともある。そのアライグマが今や名古屋市内にも押し寄せて、人家のペットがやられるまでに至っている。これらはすべて外来生物のせいでなく、人間の身勝手さのせいである。日本人はいつになったら懲りるのだろうか。

6月20日(水)
 かねてから東員町の文化協会での講座開設に「俳句入門」を募集させて貰っていたが、応募受講生が12名となり、ようやく今日が講座の初日を迎えることが出来た。全員が俳句は始めてということで、一番の初歩から楽しい講座にしたいと思う。年間で10回の講座だが、今日の第1回目はあっという間に終わった。来月からは句会などを取り入れて、とにかく楽しくをモットーでやって行きたい。
 夜、U社の審査計画書の作成が終わる。審査まで余裕があるので、22日に提出する予定。(82321)

6月19日(火)
 東海地方に台風が直撃するとの予想で、しかも強風と豪雨とのことで、久しぶりに雨戸を閉め切る。三重県は午後から強風警報に入り、1日中家に閉じ籠もり。しかし寝る頃の深夜12時頃にはもう雨、風が止む。しかし今回は6月では史上最大の雨量だったそうだ。今後の台風は温暖化により、台風の規模が大きく、言わばゲリラ台風となっていくこととなろう。
 今日は1日中家にいたため、次の審査であるU社の審査計画書作成の準備に入る。いつものことだが、まず品質マニュアルを読みこなすことが審査をスムーズに進めるための絶対条件である。

6月17日(日)
 長男の孫が毎年今頃、ピアノ発表会に参加している。孫のために1日をつぶす。どの発表者もそうだが、英才教育を受けていない一般の子供のため、演奏は今一だが、発表しようとする意欲だけは買いたい。
 発表会後、なばなの里へ出かけて、蛍を見に行きたいとのことで、出かける。丁度今頃は紫陽花、花菖蒲の見頃ですごい人出。夕食後園内内の人工川の蛍を見る。放流していることは分かっているが、まさに蛍の乱舞。いつも見る多度峡とは全然違う。
 以前、この日記で蛍を遠隔地に放流することは、種の交雑を招き、生物多様性から問題があると書いたことがあったが、こういう放流は今や全国的に行われているのが現状である。環境のために諭すのか、孫のために一緒に見に行くか悩むところである。

6月16日(土)  南濃町のハリヨが天然記念物に(中日新聞 12.6.16)
 いぶきネット句会の合評会の2日目。今日も約17名の方に参加して頂く。今日はTさんに進行役を務めて貰い、私はもっぱら言いたいことを言う。
 そろそろ伊吹嶺賞の応募期間の締切日が近づいてきたので、参加だけはしたいのでまとめに入りたい。
 以前、この日記で醒ヶ井ハリヨはここの地蔵川に人工的にイトヨを放流したため、ほとんど全数が交雑したため、純粋のハリヨはほとんど絶滅したということを書いた覚えがあり、人為による生物多様性の破壊が問題であると発言したことがある。
 今日、中日新聞に文化審議会が海津市南濃町に生息しているハリヨが天然記念物にするよう文科省に答申したとのニュースがあった。正式には「津屋川水系清水池ハリヨ生息地」となっている。私の住んでいるつい近くの町で、伊吹嶺のTさんが住んでいるところである。ハリヨの生息保護には特に大垣東高校生が地道に調査を続けてきた成果もあるという。同校は7年前から清水池の調査を続けており、昨年、岐阜県内で唯一、環境省の「水・土壌環境保全活動功労者」表彰を受けている。高校生からこういう活動が広がっていることはうれしいことだ。
 詳しい内容は、次の中日新聞をお読み下さい。
    http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20120616/CK2012061602000022.html

6月15日(金)
 最近、伊吹嶺HPに「いぶきネットの四季」のコーナーを設けて、月2回ペースで季語、その写真、それに関する俳句、その俳句にまつわる環境、思い出などを皆さんに綴って貰っている。今回はベテランのナルミさんに〈青梅の最も青き時の旅 綾子〉の句を鑑賞して頂いた。その中でナルミさんの「師たちが作品を作ったその時期にその場所に出会うことの大切さを思った。」の言葉に感銘を受けた。先師の俳句が出来た現場に立ち会うことは大事で、その幸せをかみしめることが出来るのがうらやましいし、私もその体験をしたい。
 なおナルミさんの書いた「いぶきネットの四季」へは【こちら】をクリックして下さい。
 夜はいぶきネット句会の合評会の1日目。約17名の方に集まって頂き、活発な意見交換が出来たことは貴重であった。

6月14日(木)
 12日の愛知同人句会で俳句は一区切りをつけて、昨日、今日とS社の品質審査の計画書作成を行い、今日提出する。計画初段階では受審事業者の品質マニュアルをよく読んで、確認すべき記録、予想される不適合を推定して、当日に備えるため、関連の法令、ネット情報を集めて勉強する必要がある。今回の事業者は何度も審査した会社のため、比較的準備はすんなりといく。

6月12日(火)
 愛知同人句会。毎月同人句会では、共感する句が多い。私も見習わないと思っているが、私自身、なかなか固定観念から抜け出せなくて、いつも反省ばかりをさせられる。句会後、そろそろネット部の今後の予定を相談したかったが、皆さん所要が入り、打合せはお流れ。(82115)

6月10日(日)  第5回「風」の会
 第5回「風」の会が大津市で行われた。「伊吹嶺」からは4名だけの出席で一寸さみしい。しかし全体で140名の出席で盛況。各僚誌の主宰が次々と挨拶されたが、栗田先生は細見先生の思い出話として、昭和53年に岐阜で行われた「風」俳句鍛錬会での綾子先生の有名な「青梅」の句について推敲という視点で話された。その内容は伊吹嶺HPの落書にも書いたので、その内容を以下にコピーします。

 昭和45年に岐阜の俳句鍛錬会にて綾子先生は次のような句を作られました。
   青梅の一番青き時の旅   綾子
 この句は同年の「風」7月号に掲載されました。そしてこの句は句集『技藝天』には次のように推敲されて掲載されています。
   青梅の最も青き時の旅  綾子
 「一番青き時」と「最も青き時」でどこが違うかと言われれば、私には回答がありませんが、栗田主宰は綾子先生の句作の現場に立ち会って、その違いについて納得されたものと思います。言葉一つでも大切に推敲する綾子先生の態度が見えたようです。もっと私たちも一語一語を大切に詠むことが重要だと思いました。


 また私は初めて「風」の会俳句大会で小林愛子さんの特選を頂き、びっくりした。
 「風」の会終了後、京都に着いた時、急遽、哲半さんのお好み焼き屋に行こうとの話になり、突然訪問した。哲半さんはびっくりされ、緊張したと言っていたが、こういうネット仲間がいるお店に行くことは楽しいことだ。おかげで今日は会食で食べ飲み、哲半さんの店でお好み焼きを食べて、またメタボが進んだ。
 なお「風」の会模様については【こちら】に掲載していますから、興味のある方は入って下さい。

6月9日(土)
 今日は1日早めて名古屋句会。準備不足で成績はさんざん。

6月8日(金)
 何気なくベランダに立っていた時、ホトトギスの声を聞いた。私にとって今年初めての経験。妻は数日前に聞いたという。ホトトギスも年々少なくなって、聞こえるのもずいぶんと遠いところの鳴き声しか聞こえない。かって日本人が普通に聞いていたホトトギスが今ではよほど運がよくならないと、聞くことが出来ない。これもどこも都市化していることに他ならない。いつも吟行に出かけてよく聞く明日香、山の辺はもうホトトギスが鳴いていることだろう。また今年も出かけたくなった。
   職引きて早き目覚めやほととぎす   隆生

6月7日(木)
 我が家に巣作りをしていたヒヨドリはどうやら旅行中に雛は巣立っていったようで、巣は空っぽ。せめて巣立ちの瞬間を見たかった。周辺の緑がなくなっている時代、ヒヨドリであれ、メジロであれ、我が家が巣作りの対象になっていることは楽しみなことだ。毎年小鳥が巣作りできるような庭を保っていきたい。

6月4日(月)-6日(水) 函館、札幌、小樽
 札幌の叔母さんが以前から黄斑変性で目が見えなくなって長い。電話で聞く声自身は非常に元気だが、元気なうちにお見舞いがてら、北海道に出かけた。ついでに妻がまだ行ったことのない函館、小樽にも寄る。
 1日目の函館は好天に恵まれ、五稜郭、函館山の夜景。ただびっくりしたのはおかしなところが欠けた月だなと思っていたら、下山する時はすっかり満月。今夜は部分月食の夜だった。
 2日目午前に元町界隈を歩く。そして夕方に叔母さんの家に寄り、食事に出かける。目が見えないだけで、食事も元気、声も元気で、会いに出かけた甲斐があった。娘さんと同居しているのが一安心。
 3日目は運河べりを歩いたが、あいにく予想外の雨。それでも小雨も止み、ゆっくりと散策。
 この3日間はどうしても食べ過ぎで、医者に言われた減量化はこの3日間だけは無視して、元の木阿弥。また出発前までに戻るには1週間はかかりそう。
 以下は3日間の主な写真。


五稜郭

五稜郭タワー(ツツジが満開)

函館山夜景

ハリストス正教会

北海道開拓使麦酒醸造所のレストラン

小樽運河の倉庫群

小樽を走るレトロバス

啄木下宿の寿司屋で昼食

6月2日(土)
 有志13名によるによるチングルマ吟行会。皆さん忙しいところ時間をやりくりされて、途中の合流組も多かった。犬山成田山周辺の絵工の墓、瑞泉寺、古墳山など。最後に犬山ホテルの師弟句碑を見て句会。Sさんが圧迫骨折で半年以上外出が出来なかったものの今日初めて師弟句碑の前で合流。傷みはなくなったとおっしゃっていたが、早く日常生活、吟行にも出かけられるようになってほしい。写真はやすし句碑の前での一同。
 伊吹嶺HPでは定期的に「いぶきネットの四季」で毎月、写真を添えてその写真にふさわしい1句環境、またはその思い出など書いて頂いているが、6月の第1弾として、梅田葵さんに「幾本の神父の墓の今年竹  欣一」を鑑賞して頂いた。出会いは昭和53年でずいぶんと懐かしい時代の思い出である。この時、沢木先生は多治見修道院に吟行に出かけられ、この句を作られた。合わせて葵さんはこの時の句会で、沢木先生の特選を取られた。今なお俳句に熱心さには頭が下がる思いである。なお葵さんの今年竹の文章は【こちら】から入って下さい。(81853)

5月31日(木)   『センス・オブ・ワンダー』(レイチェル・カーソン)
 いつものように毎月の定期診察。相変わらずメタボ改善が問題。前回の肝機能数値が悪すぎたので、来月また血液検査するという。これからの1ヶ月は忍耐の1ヶ月か。
 最近読んだ本で、絵本のような短いエッセイの『センス・オブ・ワンダー』を読む。レイチェル・カーソンというと、皆さんご存じのように、『沈黙の春』で化学物質による自然破壊の恐ろしさを警告したことで有名であるが、この『センス・オブ・ワンダー』は最晩年のエッセィである。帯文のコメントでは、甥のロジャーとの行動の中で子ども達への一番大切な贈り物として「美しいもの、未知なもの、精神的なものに目を見はる感性感性「センス・オブ・ワンダー」を育むために、子どもと一緒に自然を探検し、発見の喜びに胸をときめかせてほしい」との願いで書いた言わばカーソンの遺言状のようなエッセイだ。以下彼女の主なメッセージから感銘を受けたメッセージを紹介します。

・自然はふさぎこんでいるように見える日でも、とっておきの贈りものを子どもたちのために用意してくれます。
・子どもたちの世界はいつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ちあふれています。残念なことに、私たちの多くは大人になる前に澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力をにぶらせ、あるときはまったく失ってしまいます。
・もしもわたしが、すべての子どもの成長を見守る善良な妖精に話しかける力を持っているとしたら、世界中の子どもに、生涯消えることのない「センス・オブ・ワンダー・神秘さや不思議さに目を見はる感性」を授けてほしいとたのむでしょう。
・生まれつきそなわっている子どもの「センス・オブ・ワンダー」をいつも新鮮に保ちつづけるためには、わたしたちが住んでいる世界のよろこび、感激、神秘などを子どもといっしょに再発見し、感動を分かち合ってくれる大人が少なくともひとり、そばにいる必要があります。
・美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものにふれたときの感激、思いやり、憐れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたびよびさまされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになります。そのようにして見つけだした知識はしっかりと身につきます。
・子どもといっしょに自然を探検するということは、まわりにあるすべてのものに対するあなた自身の感受性にみがきをかけるということです。それはしばらく使っていなかった感覚の回路をひらくこと、つまりあなたの目、耳、鼻、指先の使い方をもう一度学び直すことなのです。
・わたしは自然界のなかに、永続的で意義深いなにかがあると信じています。地球の美しさと神秘さを感じとれる人は、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとに出会ったとしてもかならずや内面的な満足感と、生きていくことへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけ出すことができると信じます。
・地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう。
・自然にふれるという終わりのないよろこびは、けっして科学者だけのものではありません。大地と海と空、そしてそこに住む驚きに満ちた生命の輝きのもとに身をおくすべての人が手に入れられるものなのです。


 と長々と引用したが、なんという地球、自然界への肯定的な考え方、生き方だと思うと、これはまさに俳句にも言えることだと思う。地球は美しいもの、自然界は美しいもの、と信ずることにより、その自然を俳句として詠むことは喜びであることに通ずる。終生地球の美しさに思いをめぐらすことは俳句は終生輝くものだと、言われているような気がしてこの本を読んだ。「伊吹嶺」の皆さんも一度この本を読んで貰いたいと思った。
 なおこの本を購入するには、amazonなどで、本のタイトルを検索するだけで簡単に欲しい本が出てきます。

5月30日(水)
 今日は運転免許証の更新手続き。と言っても既に高齢者講習会を受けているので、ただ更新料を取られ、写真を撮しただけ。次の更新時期はいよいよ後期高齢者として更新することになる。
 この頃、毎月の「伊吹嶺」原稿に締切が終わるとつい安心して、毎日を無為に過ごす。本当は持ってやるべきことが多いはずだ。以前もお礼状を書かなければならない時に、遅くなってしまって詫び状となってしまったことがあった。最近つい口に出てくることは、「やらんならんことをならんならんときにやらずにおくとやらんでもええときにやらんならんようになる・・・」ばかり。
    礼状がわび状となる四月馬鹿   隆生

5月29日(火)
 今日は誕生日。と言っても特別なことは何もなし。せっかくだからと言うことで、桑名のU楼で、蛤会席の夕食にする。久しぶりに冷酒もしたたかに飲んで、よい気分。しかしその後ですぐにメタボの心配して反省。完全に老年期に入ったため、余生でなく、老年は老年期としてやるべきことがあるような気がする。何か一つをテーマに勉強することあるだろう。さしあたりこれまでどこへも出かけられなかった外国旅行に一人でもよいから出かけたい。しかしもう外国旅行に出かける体力がなくなったような気がする。
 我が家のヒヨドリはいよいよ巣立ちが近づいているようだ。親の運ぶ餌がだんだん大きくなってきている。妻は以前巣立ち直前の餌は蜥蜴を丸呑みして、尻尾だけが口からはみ出しているのを見たという。

5月28日(月)
 この頃の天候は本当におかしい。三重県の山奥ではほとんど不順な天候はなかったが、午前中に雲で暗くなったかと思うと、たちまち豪雨とともに雹が降ってきた。と言ってもすぐ溶けるような穏やかな雹であったが、今までなかった体験だ。
 急な豪雨が心配だったが、岐阜同人句会に出席。こちらでも句会が終わった後、喫茶店にいた時、真っ黒な雲とともに豪雨となる。帰る頃はやっと晴れる。(81736)

5月27日(日)
 両親の菩提寺は出身地の谷汲村(今は揖斐川町に合併されている)にある。今日が親鸞聖人の750回大遠忌の法要が行われるので、やむ得ず谷汲まで出かける。2時間弱かかる遠方地である。いつもはひっそりとしている寺が人混みでびっしり。午前中はさぼって、750回忌法要と聖徳学園大学学長の藤井医師の法話を聞く。法話は高齢者向けの易しいもの。両親のために1日つぶすのも親孝行の一つか。

5月26日(土)
 「伊吹嶺」編集会議。いよいよ15周年記念号の企画から原稿依頼の時期に入る。今日は全員で手分けして原稿依頼のあて名書きなどを集中的に行う。しばらくはこのようなつきが続き、次はいよいよ原稿受領の確認、ページの割り付け、原稿の読み合わせなどが半年間続く。次第に記念号の期待が膨らんでくる。
 今日あたりから盛んにヒヨドリが我が家の庭を行き来している。いよいよ雛が孵ったようである。まだ雛の姿は見えないが鵯の親が交代で餌を運んでいるのがよく見える。しかし今年は巣が楓の木の中にすっぽりと隠れているので写真撮影は出来ない。丁度2週間ぐらいの抱卵後、孵ったことになる。

5月25日(金)
 妻はいつものように『伊吹嶺季寄せ』の校正。範子さんから、季寄せ作成の皆さんのご努力が伝わってきて、本当に感謝。それに引き換え私は「伊吹嶺」ぎりぎりになって原稿の作成にかかり切りは情けない。「やらんならんことをならんならんときにやらずにおくとやらんでもええときにやらんならんようになる・・・」という教訓はいつになったら、直せるのか。

5月24日(木)
 自動車運転免許の更新が近くなったが、70才を超えたため、高齢者講習が必要となった。このような講習を受ける現実に遭遇すると、いよいよ老年期に入ったことを実感せざるを得ない。講習会は動体視力、夜間視力、ハンドル、ブレーキ操作の敏捷性などの検査の後、実地運転その中の特異性はよくブレーキとアクセルを間違えてコンビニなどに突っ込んだ事故対策のための運転操作も入っている。今回の講習はこれで終わったが、次の75才免許更新では、認知症検査を行われるとか。そんな年齢に近づきつつあることに愕然とする。

5月21日(月)  金環日食
 ISC主催の情報交換会。これは受審事業所の事例発表とか、最近の環境、品質マネジメントシステムの動向などの講演会。
 品質マネジメントシステムの優良事例発表として、N社から発表されていたが、この会社は1昨年まで私が審査を担当していた会社で、何か私がまな板の鯉としてみられているような印象。しかし優良事例であるから良しとするか。
 いつものように伊吹嶺落書をアップするのに、時間がかかる。特に今日は世紀の金環日食のため、ネット仲間にも呼びかけて、各地の日食情報を発信して頂いた。雨が降ったところ、雲が厚かったが、かろうじて見えたところ、青空の下で見えたところなど、さすがにネット仲間の広がりを感じた。皆さんの日食情報は【こちら】に書きましたので、興味のある方は見て下さい。なお伊吹嶺落書以外で一灯さんから頂いた金環日食の写真を紹介させて頂きます。一灯さん、ありがとうございます。(81552)

5月20日(日)
 伊吹嶺句会とカリンカ句会。伊吹嶺句会では、チングルマ句会のOさんが始めて出席されたが、結構多くの方から採られていた。私も3句選のため、洩れてしまったが、5句選であれば、当然採っていた。また栗田先生からも採られており、最近の真面目さが早速実を結んだと言うことか。実はOさんは自らも言っていたが、句会は楽しいがあまり真面目にやっていなかった。ところが交通事故で入院した際、時間を持て余してじっくりと俳句の本を読んだそうだ。そこで少しは真面目にやりたいとの気持ちが出てきて、今日の成績である。今後の活躍が楽しみである。
 夜のカリンカ句会は、当然の実力か準備不足か、その両方だと思うが、成績はさんざん。
 また最近、孝子さんが外国旅行のため、伊吹嶺落書も担当しているため、こちらの自分の日記を書く暇がなくて申し訳ない。

5月19日(土)
 インタープリタの講習会。今日で第3回目だが、今ひとつインタープリタの役割が理解できていない。講習会では主にゲーム、紙芝居、観察会などを通して、自然、環境を考えて貰うことを目的にしているようだ。次回は最終回だが、私用のため欠席で、今日が最後。

5月18日(金)
 毎年のように、我が家の庭に小鳥が巣作りを行っているが、今年は1週間ぐらい前からヒヨドリが抱卵を始めた。しばらく前はメジロが巣作りを行ったことがあったが、今年はメジロでなくて少しがっかり。しかし同じ小鳥であれば、差別することは小鳥にとってかわいそうだ。しばらくは窓越しに雛が孵るまで見ていたい。ただ今年は楓の中にすっぽりと籠もっているので、写真を撮ることが出来ないのが残念。

5月17日(木)
 U社の環境審査。ここの会社は汚泥と石灰を混ぜて、燃焼させて地盤安定剤を作っている会社。初めての会社の経験で勉強になった。汚泥は産業廃棄物であるが、このような使い方により、製品化させるのは環境にも優しい製品作りを行っている。こういう会社をもっと宣伝すべきであろう。
 この1週間、忙しく、昨日の自然と親しむ吟行会もあり、やっと今日の審査が終わり、ほっとする。久しぶりに晩酌をやり、そのあと、自然と親しむ吟行会記のページをアップする。これで一段落したので、これから今月締切の「伊吹嶺」原稿書きをすることになる。

5月16日(水)   自然と親しむ吟行会
 約半年がかりで準備を進めてきた自然と親しむ吟行会の当日を迎える。おかげでやすし晴れと言ってよいくらい晴天に恵まれる。こういう吟行会は晴れさせすれば、半分は成功と言ってよいだろう。そして本番も皆さん楽しんでいただけたようで、これまでの心配が報われたようである。吟行会模様は【こちら】をクリックして下さい。また私の詳しい感想は【こちら】に書いてあります。

5月15日(火)
 明日はいよいよ自然と親しむ吟行会であるが、一度ぐらいは下見に出かけようと思ったが、土砂降りの雨で断念。その代わりN社の審査結果報告書に集中したおかげで、なんとか仕上げる。天気用法では今日の雨のおかげで明日は晴天となりそう。

5月14日(月)  9個所がラムサール条約登録地に(朝日新聞2012.5.10)
 情報は一寸遅くなりましたが、7月にルーマニアで開かれるラムサール条約締約国会議にあわせて、日本では新たに9個所が登録されることとなった。愛知県では、豊田市近くの東海丘陵湧水湿地群が登録される。湿地帯であるため、特に春の4,5月頃はシデコブシ、ヒトツバタゴなど、秋は白玉星草、ミカワシオガマなどが生育している。喜ばしいことである。ただここは公共交通の便が悪いので、車で行くしかない。逆に交通の便が悪いため、湿地群が守られていたことにもなる。なお新聞では愛知県豊田市となっているが、実際には岐阜県の中津川市にもまたがっている。
 その他、以前から訪れてみたかったところでは、渡良瀬遊水地である。ここは群馬、栃木、茨城、埼玉の各県にまたがっており、個々も交通の便が悪いため、保存されてきた。
 東海丘陵湧水湿地群八回ので、秋の草紅葉時期に出かけてみたい。なお新聞の内容は次のアドレスから入って下さい。(81351)
   http://www.asahi.com/eco/news/TKY201205100505.html

5月13日(日)
 名古屋句会。今回は何も準備していなかったため、案の定成績は悪い。帰りに孫の家により、勉強を少し見てやる。
 16日に控えた「自然と親しむ吟行会」は少しずつキャンセルが続き、一度は90名を割ったが、その後の参加者追加により、今日現在では、丁度90名の参加予定。また当日の天気予報は曇時々晴れになっており、なんとかこのままの予報が続いてほしい。幹事グループに皆さんへの注意事項は既にメール連絡済みで、用意万端。

5月12日(土)  なごや環境大学(気候変動と国際交渉~COP17で決まったこと)
 気候変動枠組条約締結国会議(COP)のうち、COP16の結論については私の日記である2010年(平成22年)12月11日に書いているが、この時のカンクン合意は極めてあいまいな結論となり、京都議定書以降の第2コミットメント期間について、結論のないまま2011年11-12月に南アフリカ・ダーバンで行われたCOP17が行われた。今日はその結果及びIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の動向などの講義があった。講師はこのIPCCで国別温室効果ガスインベントリータスクフォース共同議長を務められている平石尹彦氏。IPCCで非常に重要な役割を担当している先生である。
 
 以下は先生の発言から、私自身の独断のまとめである。
 結局、COP17の結論はCOP16のカンクン合意から前進せずまま。一応今回もダーバン合意との名前がつけられたが、次の結論をみると、明らかに前進していないことが分かる。

総括的には、最大の課題であった米中の2大排出国をも参加させる「新たな法的枠組み」の構築は、今回も失敗に終わった。しかも既にその役割を終えたはずの「京都議定書」の延長を決定してしまった。以下は各結論。
①先進国(離脱した米国を除く)に温暖化ガス削減義務を課す「京都議定書」は、2012年末に第1約束(コミットメント)期間(2008年~2012年)を終えるが、これを第2約束期間(2013年~)へ延長することで合意してしまった。
②京都議定書の延長期間(第2約束期間)としては、2013~2017年の「5年間」と2013~2020年の「8年間」の2通りが提案され、結局、結論は2012年カタールのドーハで開催されるCOP18に先送りされた。
③第2約束期間の期間や削減目標を盛り込んだ「改定京都議定書」の採択はCOP18へ先送り。但し日本はCOP16と同じように京都議定書への延長に対する削減義務から離脱のまま。
④2020年に発効させることとした「新たな法的枠組み」には、京都議定書で削減義務を負っていない2大排出国の中国と米国を含むすべての国が参加することで合意された。
⑤「新たな法的枠組み」を議論するために作業部会(ダーバンプラットフォーム)を設け、2015年までの出来るだけ早い時期に「新枠組み」を採択し、2020年には発効させるとした。


EU、開発途上国からは総スカンだろうが、CO2排出量が最大の中国、アメリカが削減義務は負わないと離脱のままでは、日本だけが今までどおり削減義務の延長からの離脱はやむ得ないと思っている。

5月10日(木)-11日(金)   根の上湖吟行
 K社の更新審査に伴う判定委員会。問題なく終わりわずか20分のために出かけたのがもったいない。
 というのは今日、明日とチングルマ句会で、恵那の根の上湖に吟行に出かける予定。ISCから急いで戻り、我が家に帰る時間ももったいないので、桑名駅の駐車場に車を預けて、ハイキングの服装に着替えて皆さんを追いかけることにする。順調に追いついて皆さんが昼食の時間に大井宿を駆け足で回る。その後全員で根の上湖畔の「赤まんまロッジ」に到着。早速近くの森を散歩するが、蕨、薇を見つけると、もう俳句どころでなくなる。夕食は山菜づくしでヘルシーを堪能する。その後句会。
 2日目は、まず一人で散歩に出かけると、展望台があるのを見つけて上ると、雲ひとつない青空で、残雪の御嶽が目の当たり。おかげで朝食時間にぎりぎりで、妻から睨まれる。朝食後はロッジの息子さんの案内で、もう一度展望台、湿原を出かける。途中いろいろな植物を教えて頂き勉強になる。例えば枕詞の「あしびき」の由来など。今日見た花などは、水芭蕉、まむし草、ブナの新芽、山吹、三つ葉ツツジ、タチツボスミレ、梨の花、通草の花、そして圧巻は春リンドウの群生。鳥は鴬、大瑠璃、四十雀、雉子など。今日も薇が多く、そればかりを探すと俳句が出来ない。
 このロッジのオーナーは「とことこ恵ちゃん」のガイドもなさっており、なんと言っても得意なのは草笛。教えて貰うと私でも吹けるようになる。その他、野草を使ったいろいろな遊びも教えて貰う。
 昼食後、2回目の句会を行い、天候に恵まれた根の上湖をあとにする。また行きたいところで、次は秋の紅葉がよいのではないか。下の写真は朝の御嶽と春リンドウ。


雲ひとつない御嶽

春リンドウ

5月9日(水)  「伊吹嶺」5月号
 今月は父の忌日で、今日お経をあげていただく。
 遅れたが、いつものように「伊吹嶺」5月号の感想。
 まず栗田主宰の句、
   スカイツリー江戸の桜を見下ろしに    やすし
 この句は、関東支部の皆さんと浅草近くの隅田川吟行の句で、まさに桜は満開近くであり、スカイツリーと桜の取り合わせは新しい観光名物である。ただこの句は「江戸の桜」と詠んだところが眼目で、新旧の取り合わせがユニークである。次に秀峰集から、
   雫せり干し寒天の簀の隙間      丹羽康碩
   春愁や侍史てふ書状ふところに   近藤文子
   鳥帰る大震災の一年忌        中川幸子
   紙漉場梁に初代のランプ吊る     山下智子
   指穴の一つ新らし春障子       梅田 葵

 丹羽さんの句、山岡町の寒天干しの句であるが、簀の隙間から寒天の雫を発見したのが、即物具象に忠実な句である。
 近藤さんの句、身体の具合がよくないのだろうか。紹介状を持って検査入院。「書状ふところに」が「春愁」そのものの気持ちであり、何ともやるせない。
 中川さんの句、丁度今頃が大震災から1年過ぎた。「鳥帰る」に鳥は帰るところがあるが、福島県の皆さんは帰るところがないのが、何とも東電は罪深いことをしたものである。ところで今月号では震災1年を迎えた句が多かったが、今後これをどう詠むか、季語として定着するのか、関心のあるところだが、「大震災の一年忌」を始め、「東日本大震災忌」「みちのくへ向く黙祷」などと詠まれている。私は「みちのく一周忌」と詠んだ。昔は「震災忌」と言えば関東大震災に限定されていたが、阪神大震災では一時「阪神忌」と呼ばれることとなったが、この東日本大震災は「○○忌」と呼ぶような季語として定着するのだろうか。何ともせつない季語である。
 話は逸れてしまったが、山下さんの句、ご一緒に名塩紙の紙漉を詠んだ句。「初代のランプ」に伝統のある紙漉を代弁しているのがよかった。
 葵さんの句、よく見かける情景であるが、指穴が新しいという事実に「春障子」の季語がよく効いている。さしずめ我が家では孫がよくやるしぐさである。
 次に遠峰集から選ぶとなると、あまりに多いので、今月はネット仲間から共感した句を書き出したい。
   掃除機が吸ひ込んでゆく鬼の豆    関根切子
   梅東風や絵皿に溶かす雲の色     中野一灯
   電動の獅子咥へくる初神籤       武藤光晴
   子の飽きてより父が吹くしやぼん玉   渡辺慢房
   龍天にスカイツリーを駆け上る     佐藤とみお
   風光る花の名前の点字板        鈴木みすず
   朝日さす玻璃に氷の花咲けり      高橋幸子
   馬穴持ち集ふ村人野焼の日       長崎眞由美
   春泥を蹴上げて復習ふ逆上がり     内田陽子
   雛飾る瀬音づたひの塩の道        伊藤範子
   春寒やけうとき声の山鴉          伊藤旅遊
   涅槃図の裏に僧侶の咳払ひ       矢野孝子
   風の襞しるき田面の薄氷         坪野洋子
   料峭や猫集まれる校舎裏         河原地英武
   書くことに倦みて綿雪見てゐたり     八尋樹炎


 また「伊吹嶺」5月号の現代俳句評も【こちら】に入っています。興味のある方はお読み下さい。(81201)

5月8日(火)
 愛知同人句会。その前に午前中に幹事グループの同人が集まって、当日の吟行会の資料の袋詰めを行い、合わせて最終の打合せを行う。
 午後の同人句会では2,3点、お願い事項などを周知する。今日時点で参加人員が91名となっており、このままのメンバーでいければよいと思う。
 
 今日の句会では、琴線に触れる句が多かった。また栗田主宰の句はふるさとの岐阜の県花であるレンゲが少なくなってしまったことを詠まれているが、まさにそのとおりで、私も3日の日記に書いた通りである。まだつい10年ぐらい前までは、一面田んぼがレンゲに覆われていたのを思い出す。なぜ岐阜県にレンゲがなくなってしまったのだろうか。岐阜県の県花を返上する必要がありそうだ。

5月6日(日)
 今日も孫の勉強を見てやる。今まで相当怠けていたようだが、少しはやる気が出てきたのが救い。ただ1年生からの基礎が出来ていないので、しばらく各教科とも弱点を探しながら、弱点を直していくことになろう。

5月5日(土)
 インタープリタ講習の2回目。2回目になってもまだインタープリタの役割がまだ分からない。自然観察とゲームもどきのグループ活動で、講座選択を間違えたかなと思う。

5月4日(金)
 今日は40+α年の結婚記念日。よく今日まで続いたものだ。家事、料理は一切やらないで、パソコンばかりに向かっている生活を許してくれたものだ。記念日のために、たまには夕食を豪華にしようと、桑名市のU楼という老舗の料亭で食事。つい酒も少し多めに飲んでしまう。

5月3日(水)
 運動不足解消のため、少しでも歩こうと思って、近くの公園から足を伸ばす。スーパーへ行く途中に数枚のレンゲ畑がある。元々レンゲは岐阜県の県花に指定されており、岐阜に住んでいた頃はどこにでも見ることが出来た。しかし岐阜県では最近全然見ることが出来なくなってしまった。レンゲは田んぼの栄養になくてはならないものなのに、岐阜県では最近稲作の肥料に何を使っているのだろうか。右の写真はそのレンゲ畑です。その他、山藤が満開で淡い色を楽しむことが出来た。また地獄の釜の蓋はもう終わり近くなっていた。



5月1日(火)
 年1回は蕨取りに出かけるが、年々体力が衰え、収穫も少ない。数年前までは2,3回は蕨取りに出かけるが、今年は今回の1回で終わり。今日はたまたま昨日出かけた時のデジカメを持っていたので、可憐な春リンドウを見つけたので、カメラに収める。改めてみると非常に小さな花であり、全体が紫のものがあるし、中心が白くなっている花もある。右の写真はそのうちの1枚。(80951)

4月30日(月)
 我が家は5月の連休には一切関係ないが、連休中の天候が思わしくないので、今日も夕方から雨が予定されているが、今日は山の辺のうち、石ノ上から、長岳寺あたりまで歩く。案の定雨が降ってきたので、途中で切り上げてかえる。俳句の在庫がなくなり、困った時はいつも明日香か山の辺となる。しかし毎回出かけても、いつも俳句が出来るわけでない。まあ夫婦二人でウォーキングを思えばよいか。

4月29日(日)
 二男一家が来る。大体月1回の割に来てくれる。上の孫はずいぶんと成長した。いつものようにゲームをして過ごす。一寸俳句を作らせたが、まだまだ興味を持つまで行っていない。

4月28日(土)
 「伊吹嶺」編集会議。15周年記念号の企画も目処がつき、そろそろ「伊吹嶺」の皆さんに原稿依頼をお願いする時期に入った。5月から6月にかけて、皆さんに原稿依頼状が届くと思う。ただ「伊吹嶺」会員全員に原稿を書いていただくには行かないのが申し訳ない。15周年記念号もこれまでと同様に記念の1冊となるようなものとしたい。
 帰りに長男の家で夕食。やはり子供が多くいる一家団欒の生活はよいものだ。今我が家は2人家族であるが、無口な夫婦の組合せはなんとも盛り上がらない。TVが二人の間の会話を取り持ちしてくれているようだ。

4月27日(金)
 M社の品質審査。今日は伊賀方面の交通が不便なところのため、片道80kmかけて出かける。メンバーのため、気楽であるが、小規模会社はそれなりの審査レベルを考えなければならないので、いつも難しい。

4月26日(木)
 毎月の定期診察。いつも思うことだが、私のメタボを早く治さないと駄目だが、先日審査員の同僚もメタボのため、コレステロールが大幅超過だったが、毎日1時間のウォーキングで、半年で体重を8kg減らしたという。こういう信念を持って行動に移せない私がメタボの元凶だ。
 今日、朝TVを見ていると、小沢裁判の無罪判決が出た。私自身の思いはあるが、このHPではあまり政治的なことは前面に出さないようにしているつもりだが、ただこの裁判の大本は検察審査会のあり方が問われている裁判だと思う。ねつ造された検察の捏造報告書に基づいたものから、市民感覚での審査会が本当にこのまま続けてよいか疑問に思う。今回の裁判の敗者は検察審査会でなく検察そのものであるとと思う。

4月25日(水)
 1日よい天気で、どこかへ出かけたい気分であるが、今月中に提出しなければならない原稿書きで1日がつぶれる。特に引用文献を調べるのに、時間がかかり、今日になってしまった。あと今月の編集会議に持参の原稿も山積み。毎月こんな調子でつぶれていくが、つい櫻井さんの「やらんならんことをやらんならんときにやらずにおくと・・・・」の言葉どおりになっていることに愕然とする。

4月24日(火)  ミニオフ句会(京都壬生狂言)
 前から、ネット仲間で仕事の関係で、なかなかオフ句会に参加できない人が多く、今回は関西中心でミニオフ句会を行う。それでも16名もの参加を得て、賑やかな吟行となった。私も始めてお会いする方もいて、こういう企画もよいものだと思う。吟行は今の時期しかやらない壬生狂言を見る。演目は時間の関係で「焙烙割」の1つしか見ることが出来なかった。句会は以前も行ったことのある梅小路公園の会議室を格安で利用。詳しい吟行模様は伊吹嶺HPの落書を見て下さい。

4月23日(月)
 岐阜同人句会。昨夜は遅くまで原稿書きをしたため、準備不足で朝あわてて5句を作って参加。案の定さんざんの成績。しかしたまには俳句モードに戻る必要もあると思い、割り切る。今月はまだまだやるべきことが山積しており、だんだん心配になってくる。(80719)

4月22日(日)
 そろそろ今の審査員の仕事を卒業したいのだが、なかなか解放してもらえない。しかしいつまでもこのままでは先行き不透明なので、もう少し自分の好きなことをやりたくなって、今年は思い切って環境関係のいろいろな講座を受けたいと思う。その第1弾として環境インタープリターとは何か知るためにも講習会を受けることにした。短期決戦で、5日間コース。今日は、その第1日だったが、インタープリターの位置づけが今一分からない。

4月21日(土)
 長男の孫の成績が悪すぎると言うことで、お手上げでついに私に教えてほしいと孫から電話があった。このままではどの高校にも入学できないとのこと。仕方ないので、しばらく勉強の面倒をみてやって、どこが悪いか、基礎が出来ているか教えてやることにした。本当は勉強など嫌いで、部活などでのびのびと遊びたいのが年頃。今日始めて見てやったところ、やはり基礎が出来ていない。かなり深刻だ。

4月18日(水)  うららかなれば なばなの里へ
 審査が終わってほっとしたところ。今日は絶好の外出日和のため、近くのなばなの里へ出かける。今はチューリップの盛り。1日のんびりと、ボケーとして過ごす。園内のレストランでの食事、足湯で眠くなったりして、何もしない1日となった。写真は一面チューリップの庭園。手前はアンパンマンをあしらったもの。

4月17日(火)
 N社の更新審査。指摘事項は1件だが、リーダーを担当しているので、あとの是正処置回答書の確認、審査結果報告書の作成が待っている。しかししばらく仕事から離れて、俳句モードに移りたい。

4月16日(月)
 先月、Kさんから頂いた二輪草がようやく咲いた。当初は1輪ずつであったが、今日は2輪同時に咲いた。右の写真はその二輪草。そして一人静も咲き出した。
 また久しぶりに近くの田んぼを散歩して、今日見た花は満開のイヌナシ、カキドオシ。
 下の写真はその二輪草と一人静。
 夜は、昨夜に続きいぶきネット句会の合評会。今日も10数名参加して頂き、活発な意見交換があった。
 合評会が終わって慌ただしい中、明日のN社の審査準備。結局寝ることが出来たのは日付変更線を跨いだあと。


二輪草

一人静

4月15日(日)
 俳人協会愛知支部総会。今年から「伊吹嶺」愛知支部の同人句会が変更されてしまったので、伊吹嶺句会が同人なしで行われた。
 私達が参加した俳人協会愛知支部総会はいつものように通信ビルで行われる。今年の講演は藤本安騎生氏(運河・晨同人)の「深吉野の風土と俳句」。深吉野と言われる東吉野町は大宇陀よりさらに奥に入ったところで、非常に多くの句碑が建てられている。原石鼎が吉野に住んでいたことがあったが、こんな山奥の東吉野町とは知らなかった。藤本氏は風土を強く強調され、孝子さんの伊吹嶺落書にうまく要約されている。「風土とは、自然と、歴史に培われた時間を言う。風土に挨拶をして、風土の中で人の温もりが伝わる句を詠んで行たいと、藤本氏は述べられました。」とある。今日頂いたパンフレットから見ると多くの句碑があることを知ったが、特に石鼎の句碑が多い。また東吉野町は今は絶滅したニホンオオカミが最後に捕獲された土地である。これらから藤本氏に関連のある俳人なども含めて、気の付いた句を以下に紹介したい。
   頂上や殊に野菊の吹かれ居り   原石鼎
   花影婆裟と踏むべくありぬ       〃
   淋しさに又銅鑼打つや鹿火屋守    〃
   鷹舞へり青嶺に隠れ現れて     右城暮石
   大峰の雪をよしのは春の風     松瀬青々
   水替の鯉を盥に山桜         茨木和生
   絶滅のかの狼を連れ歩く       三橋敏雄


 支部総会後、伊吹嶺句会の皆さんと合流して、カリンカ句会。おかげで11名もの参加を得て、盛況。
 句会後あわてて帰宅して、いぶきネット句会の合評会。休む間もなく、進行役を務める。今日はこんなに遅くなると思わなかったので、おかげで合評会はぶっつけ本番。あわてるとなかなか指がうまく動かない。今日も16,7名程度の参加で、活発な意見が出される。
 結局忙しい1日であった。(80500)

4月14日(土)  映画『セヴァンの地球のなおし方』(なごや環境大学)
 今年もなごや環境大学が始まった。そのうちいつも受講しているのが、「地球環境学」である。第1回目として、映画『セヴァンの地球のなおし方』の上映。今の環境保全に関する国際会議の最初は、1992年、ブラジルで開催された地球環境サミットで、この時のリオ宣言が気候変動枠組条約、生物多様性条約の元となっている。
 そしてこのサミットで12才の少女、セヴァン・スズキのスピーチが伝説のスピーチと言われている。このスピーチこそ人々の環境に対する関心を促し、サステイナビリティという考え方の元となっているものはない。
 映画はその20年後の現在の地球における環境破壊と、環境保護の現状をドキュメンタリーとして構成し、合間に92年の彼女のスピーチが挿入されており、如何に彼女のスピーチが先見性に富んでいるかが分かる。いろいろなエピソードが上映されたが、その中で、日本の環境保護の実践している人々も織り込まれている。福岡県飯塚市の農業を営んでいる合鴨農法が紹介されている。これは農薬を使わずに合鴨に害虫を食べさせている農法を実践している。そして比較のために従来農法と比較できるようにして、環境に配慮した農法こそ収穫量も多いことを紹介している。また福井県池田町の農婦達が地域の子供達のために、無農薬食材を育てているのも紹介されている。
 そして彼女のスピーチをよく聞くと、今の原発が如何に環境に対して犯罪的な存在であるかも予見している。その時の彼女のスピーチは以下に紹介するが、その中の一文に次のような発言がある。「どうやって直すのかわからないものを、こわしつづけるのはもうやめてください。」そしてこの映画では「原子力発電という悪魔との取引は人類にとって必要ないと思っています。」と発言している。この発言こそ一度、福島原発事故が発生したものはもう元には戻せないことを示している。今福島原発周辺は帰還不可能地域に指定されている。これが数十年以上続くことは日本全国誰でも知っていることである。それにもかかわらず、経産省、電力会社が根拠を明らかにしない電力需給予想から、電力の必要性と安全神話をまた構築しようとしている。この彼女の一言を重みを知ってほしい。
 なおこの映画はなごやでは今回で3回目で、もう名古屋で上映されないのが残念だ。以下は映画『セヴァンの地球のなおし方』のHPと92年のセヴァン・スズキの伝説のスピーチを紹介します。
   http://www.uplink.co.jp/severn/(映画『セヴァンの地球のなおし方』の公式サイト)
   http://www.sloth.gr.jp/relation/kaiin/severn_riospeach.html (セヴァン・スズキの伝説のスピーチ)

4月13日(金)  能郷の猿楽といぶきネットの四季
 今日は晴天ではないが、ぽっかりと1日が空いたので、昨年と同じように、能郷の猿楽を見に行く。能郷白山はよく見えたが、曇っていたため、山の稜線と空のけじめが付かなくて、写真の写りがよくなかった。猿楽が始まる前に土筆や蕗の薹を摘んで時間をつぶす。また今日見た花はキクサキイチゲ、エンゴサク、黄華鬘。また桜は根尾近くまでは満開に近かったが、根尾周辺はまだ蕾のものやほぼ五分咲きなど様々。薄墨桜は咲き初めと言うことで途中下車はしなかった。
 肝心の猿楽である能・狂言は毎年演目は同じであるので、新鮮さはないが、素朴な狂言、笛、鼓などは和んでくる。なお写真は伊吹嶺落書に載せたので、【こちら】から入って下さい。
 また合わせて「いぶきネットの四季」も能郷の猿楽についての俳句鑑賞、随筆を書いたので、これも【こちら】から入って下さい。

4月12日(木)
 K社の審査結果報告書を提出。これでひとまず仕事から離れ、少しでも俳句モードに切り替えたい。ただ手持ちの俳句がないことが問題。

4月11日(水)   地球環境財団とは一体何?(毎日新聞他)
 記事は一寸古いが4月6日の各新聞で地球環境財団の解散命令が出ていたことを知った。環境という名前から見ると、いかにも環境に貢献する財団法人のように見える。しかし環境省の報道資料によると、環境大臣の承認を受けないまま基本財産の取り崩しを行ったため、解散命令を出したという。企業の資本金に当たる基本財産約2億7500万円全額を無断で取り崩し、財政基盤をすべてなくしてしまった結果である。この財団は環境省自然環境局の支配下にある財団である。この財団のHPを見ると、「エコからエシカルライフ」を進めると言って、「21世紀を「環境の世紀」から「良心の世紀」へ進める。」ともっともらしいスローガンである。本当は環境活動にどれも高い精神を持った組織と思いたいのだが、それが信じられなくなるのは悲しい。
 なお新聞記事の例として、以下に毎日新聞を紹介します。
   http://mainichi.jp/select/news/20120407k0000m040059000c.html 

4月10日(火)
 愛知同人句会。一夜漬けの投句ではよくない。高得点の葵さん、法子さんは名乗りで声をからしたのではないか。
 句会後、自然と親しむ吟行会の最後の打合せ。ほぼ担当も決まり、あとは吟行会前の資料の袋詰めを行うだけ。

4月9日(月)
 とりあえずK社の審査結果報告書を仕上げる。あとは書類確認と校正。
 今日正式に俳人協会から紀要の採用連絡が来る。これから指摘されたところを書き直しして、提出することになる。
 夜になって慌てて明日の同人句会の句を作り、自然と親しむ吟行会のスケジュール、幹事グループの担当を書き上げる。

4月8日(日)
 名古屋句会で、2日間連続の句会で俳句切れ。今日は1名欠席でさみしい。句会はあっという間に終わり、あとは皆で問題句の検討。
 3月から始めた「いぶきネットの四季」は4月分を早速アップした。今回は坪野洋子さんの〈木瓜咲くや怠け教師として終る やすし〉で漱石の〈草枕〉から木瓜の花を引用されてきたところに、勉強のあとがうかがえた。これからも皆さんの鑑賞が楽しみだ。この句の写真歳時記は【こちら】から入って下さい。(80257)

4月7日(土)
 チングルマ句会。玲子さんが今年の秀句賞を受賞してからの初めての句会。伊吹嶺入会後、まだ3年程度だと思うが、とにかく集中して勉強されている。質問もどんどん聞かれる熱心さが取り柄である。今後の俳句が楽しみである。自註句集『下里美恵子集』の鑑賞も佳境に入り、あと1回で終わりである。

4月5日(木)
 東京へ吟行に出かけたりして、しばらく仕事から離れていたので、K社の審査結果報告書を書き始める。なかなか最初の入りがおっくうで進まない。

4月4日(水)  関東支部合同句集『炉火』出版記念吟行会
 昨夜の嵐が過ぎ去ったあとの吟行会。抜けるような青空にスカイツリーが銀色に光っている。吟行は浅草を起点に隅田川の左岸周辺をゆっくり歩く。どこから見てもスカイツリーがよく見え、始めて見るツリーに圧倒される。
 句会、昼食もスカイツリーが間近に見える料理屋。言い訳はしたくないが、今日も私の句会の成績はさんざん。
 なお吟行模様は伊吹嶺落書に書きましたので、【こちら】から入って下さい。
 吟行中、栗田先生から朗報を聞き、安堵する。

4月3日(火)
 先月の同人総会の時に、関東支部の皆さんから合同句集『炉火』の出版記念吟行に誘われていたので、前日から東京に出かけることにした。どこかよい吟行地がないか考えて出かけることにした。いつものようにまず妻の先祖の墓参りをした後、出かけることにした。しかし天気予報は春の大嵐の予報。墓参りの時はまだ雨もなくなんとか無事に終えることが出来たが、昼食後嵐の気配となり、目黒の植物園は諦めた。早めにホテルにチェックインし、ゆっくりとしたコーヒータイムとする。今日のホテルは豪華ホテルだが、通常の半額以下で宿泊できたため、ラッキーと思っていたが、嵐のため外出も出来ず、結局はホテルの日本料理レストランで夕食を取る。宿泊は安かったが、レストランは高級のため、かえって散財してしまう。

4月2日(月)  「伊吹嶺」4月号 現代俳句評より
 毎月の定期診察に合わせて血液検査と腹部エコー。結果はどんどんメタボが進んでいた。中性脂肪、LDLコレステロールが今までで最悪の数値。もっと本気にならないと駄目と強く言われる。妻はいろいろ工夫してくれているが、要は食べ過ぎと言うこと。
 「伊吹嶺」4月号が届いたが、編集後記で私は書いたが、河原地さんの現代俳句評に脱帽した。というより編集会議の時はいつもまだ読むことが出来なかったのだ。それを今月は編集会議の時に読ませて頂いた。1ヶ月前の編集後記では字数の関係で何も書けなかったが、今思い出してみたい。
   枯すすむ木と草となく香ばしき   片山由美子
 この句に対して、河原地さんは「上5は「枯」という現象の瞬時も休まない進行に向けられている。」と述べたあと、「〈香ばしき〉からは無常観とはまた別の、現世肯定的な明るい情調が伝わってくることにも留意したい。・・・作者は枯れていく過程に造化の妙を見、馥郁たる生命力の発露を感じとっているのである。」と評しているが、私は片山由美子の俳句に対する河原地さんの捉え方から、「藪からし枯れてゆく時みやびやか  綾子」の句が浮かんできた。綾子先生が、藪からしが枯れるという植物の終末に対して、「みやびやか」と詠める綾子先生のこの句こそ現世肯定的な句であると思う。もともと藪からしはそんなにきれいな実ではない。しかし綾子先生がそんな実をみやびやかと感じる天性こそ、何事にも現世を肯定的に生きてきた証ではないか。いつも講演などでおっしゃる「今年の紅葉は最高」という言葉が毎年を肯定的に生きていらっしゃった言葉でもある。
 河原地さんの鑑賞から、私は次々と綾子先生の生きてきた証としての俳句が浮かんできた。
 さらに植物に疎い私が藪からしを知ったのは、妻に教えて貰ったからであり、その実を見ていると、本当にみやびやかだと思った。(80076)

4月1日(日)
 今日は、1日中家に閉じ籠もって、N社の審査計画書の仕上げ。こういう生活がよくないことは分かっているのだが。

3月30日(金)  とことこ恵ちゃん
 昨日からようやく気温も上がり、急遽、とことこ恵ちゃんのバスツアーに参加。今日は上矢作町の福寿草、足助のカタクリ。暖かい上に、どちらも満開で最高の花日和。福寿草の群生地は上矢作町の山奥で、交通が不便なため、次々と過疎化している地域。またカタクリはそこから足助町まで戻っての見学。カタクリはすごい人出。
 いつも思うことは歳時記では福寿草は新年の季語。私はむしろ自然な状態の福寿草を大事にすべきで、春の季語がふさわしい。以下はそれぞれの写真であるが、あまりの多さにどれを掲載するか迷うところ。
 その他、今日見た花とその他のものでは、二輪草、キクザキイチゲ、木五倍子、初燕、雉子、それからありふれたものに柳の芽、蝌蚪の紐。また里に下りてきた猿。特に福寿賞の群生しているところはすっかり過疎化しているところのため、平気で猿が出てくる。野菜も3分の2は猿のために作っているようだと嘆いているとか。


群生の福寿草(上矢作町)

群生のカタクリ(足助町)

すっかり開ききったカタクリ(足助町)

3月27日(火)
 5月16日に予定している「自然と親しむ吟行会」の下見を12名で行う。今回の幹事グループに入って頂いた方はみな快く引き受けて頂き、感謝。今日は実地で吟行コース予定を歩き、その後あらかじめ作っておいた吟行会のスケジュールに従って役割分担を決めておく。ほぼ目処がついたので、あとは当日の天候を祈るばかり。

3月26日(月)
 岐阜同人句会。先月は欠席したので、久しぶりの感じ。手持ちの俳句が少ない上に、昨夜は同人総会の伊吹嶺HPの落書を書くのに夜遅くなってしまったので、ぶっつけ本番の句会。そうするとあまり成績がよくない。
 櫻井さんに昨日の同人総会での挨拶の言葉の色紙を頂く。面白い言葉なので、伊吹嶺落書に掲載した。興味のある方は【こちら】をクリックして下さい。
 いずれ伊吹嶺落書は忘れてしまうので、以下のその言葉を書いておく。
 「やらんならんことをやらんならんときにやらずにおくとやらんでもええときにやらんならんようになるだからやらんならんようになるだからやらんならんときにやらんならんことをやれそうすりややらんでもええときはやらんでもええ わかったか ばかもん がんばれさくらいみちお
 リズミカルな言葉だが、なかなか覚えにくい。私もこういう経験がよくある。やらなければならないことを土壇場でしかやらない癖を直さなければならない。

3月25日(日)  伊吹嶺同人総会
 今日は同人総会。出席者は58名と一寸さみしい人数。詳しい総会模様は【こちら】に掲載しています。掛け持ちで両方のHPを担当しているので、写真はそちらを参照して下さい。
 今日は例年どおり、新人賞、秀句賞が発表されたが、いずれも私にとってうれしい受賞者ばかりである。新人賞は玉井美智子さん。玉井さんには既にインターネット部で活躍して頂いている。それだけでなく、俳句に対する前向きな態度が評価されたのではないか。もちろん年間入選句数は40句でダントツである。これからはインターネット部だけでなく、「伊吹嶺」全体の場で活躍して頂きたい。
 次に秀句賞であるが、一番感激したのは、市川正一郎さんである。私の日記を見ると、今月の3日に亡くなられたばかりである。これまでのおつきあいから残念でならないが、最後に秀句賞を受賞されたことはうれしいことである。もうあの元気なお顔を見ることが出来ないと思うとせつない。
 もう一人の秀句賞はチングルマ句会の山本玲子さん。まだ入会2年ほどであるが、とにかく熱心である。よく質問されるし、ご自分でずいぶんと勉強している様子がうかがえる。さらに今後の活躍を期待したい。以下お二人の秀句を紹介する。
   集合は駅の海側夏燕        市川正一郎
   蝌蚪一つ黒き紐より泳ぎ出す   山本玲子 
  

3月24日(土)
 「伊吹嶺」編集会議。5月号の編集と7月号の企画。その後いつものように、平成25年1月号の15周年記念号の企画を続ける。企画内容は次第に固まりつつあるが、いよいよ外部の各結社主宰の出句依頼の段階となろうとしている。まだ半年以上の先のことであるが、具体化できるものはどんどん具体化していきたい。(79775)

3月23日(金)  「若葉」の自然環境保護貢献活動
 彼岸も過ぎようとしているのに、大雨で寒い1日。明日の編集会議を控えて1日中原稿書きで終わる。妻は『季寄せ』の校正。本来は私も応援しなければならないが、出かけられなくて申し訳ない。
 現代俳句評の執筆のため、各結社誌を読んでいるが、たまたま開いた「若葉」誌の2月号には、次のような記事に出会った。
 ”
一千号記念事業の一環として、昨秋、自然環境保護に貢献する目的から、東京港内の「海の森公園」で植樹会を行ったとの記事があった。今回で三回目であり、今年も植樹会を計画されている。”という。一方、茨木和生氏主宰の「運河」では、以前から「吉野の桜を守る」活動を続けられている。どういう形であれ、俳句結社として地球環境保護活動を続けられていることに敬服したい。「伊吹嶺」としても環境保護に貢献するというより、その重要性を知って頂くためにも、環境をテーマに行われた愛・地球博記念公園で「自然と親しむ吟行会」を計画している。些細な企画かもしれないが、少しでも「伊吹嶺」の皆さんのお力に役立てればと思っている。

3月22日(木)
 困ったときの明日香。最近の寒さ、1月以来の多忙から、どこへも出かける余裕もなかった。吟行は1月の関西支部新年俳句大会以降、どこへも出かけることが出来なかった。今日は久しぶりに暖かくなる予報なので、妻と二人で出かける。かといってどこがよいか分からないので、いつものように「困ったときの明日香」ということで、明日香の石舞台の奥にある稲淵あたりから歩く。秋の曼珠沙華、案山子祭と違って、まだ寒い早春では何もない。それでも菜の花、土筆、花が咲いてしまった猫柳、鴬などに出会えた。ただ困ったことに明日香でも俳句の収穫はほとんどなかった。右は飛鳥川沿いに見つけた花となりつつある猫柳。
   
猫柳下枝は水浸く布留の川   綾子

3月18日(日)   「伊吹嶺」3月号
 今日は伊吹嶺句会。先月からスタートしたが、今月初めての出席。というのも現在募集中の「自然と親しむ吟行会」の会員の皆さんに参加を呼びかけるために参加。今月は若干出席者が少ないとのこと。それでも同人句会とは違った熱気があった。
 夜は引き続き、カリンカ句会。最近吟行に出かける暇もないし、俳句の在庫がないため、昨夜無理やり作った句ばかり。俳句は正直なもので、こういうときは成績もよくない。
 今月は何となくドタバタしていたため、じっくりと「伊吹嶺」3月号を鑑賞する暇がなかった。今月の句について軽く触れてみたい。まず栗田主宰の句、
   振り向けば一筋の道寒明忌   やすし
 寒明忌は碧梧桐の忌日で、2月1日である。この句のポイントは「一筋の道」である。栗田先生が俳人協会評論賞を受賞したとき、その続編を書きたいとの意気込みは聞いていた。そして「伊吹嶺」に「この道一筋」の連載が掲載されていた。多分碧梧桐の一生はそれこそ「俳句一筋」であっただろう。続編の出版が待たれるところである。次に秀峰集、
   ひとつづゝ灯を消し年を行かしむる   梅田 葵
   絵のモデルまづ手袋を脱ぎにけり    櫻井幹郎
   雪折れの藪の奥より人の声       丹羽康碩
   二の腕に弾き伝はる霰傘         山 たけし

 葵さんの句、「年を行かしむる」がポイント。大晦日の夜は私達とは関係なく、新年を迎えるものだが、葵さんは自ら部屋の照明を順に消して、そしてこの1年を終わらせたという意志を持った句である。そして翌朝、順に照明をつけることにより新年が始まることが読めてくる。
 櫻井さんの句、相変わらず若々しい。このモデルは櫻井さんの絵のモデルでなく、ご子息の彫刻のモデルであろう。毎年裸婦像を出展されていたが、今年は着衣の乙女像であった。この句については我々男性は手袋を脱いだあと、次は何を脱ぐか気になるところであるが、櫻井さんはそのあたりをよく心得て、手袋で俳句を終えている。
 丹羽さんの句、雪の中はしんとしている。その藪の中に雪折れの音がした。そしてその中に人の気配を感じている。静かさの中の人声はますます静かさを強調しているようである。
 山さんの句は相変わらず、感覚が鋭く、類型がない。霰が降っている中、傘を差していると、その傘に霰が打っているのを二の腕に感じたという繊細な感覚の句である。
 普通はここから遠峰集を鑑賞するのだが、今月は二人の方が亡くなった知らせを聞いたのでそれを掲載したい。
   端渓の静かなる海淑気満つ   石原筑波
   一つ癒え一つ患ふ落葉焚き   
市川正一郎
 筑波さんの句、1月の編集会議で筑波さんが戻ってきたとの知らせを聞いて喜んでいたところ、次の週に奥様から亡くなられたとの訃報である。「端渓」とは中国産の硯である。新年の書き初めの句であろうか。今、端渓の硯に静かに墨をすっていると、その硯は静かな海であると認識したのである。新年らしい穏やかな句である。この時筑波さんはまだ体調がよかったのであろうか。
 正一郎さんが亡くなられた訃報は突然であった。この句はご病気であったことが分かるが、まだ庭での作業が可能なときであった時期であったと思う。病を身の内にした日常生活が「落葉焚き」の季語がよく効いている。

3月17日(土)   「いぶきネットの四季」スタート(伊吹嶺HP)
 2日間、審査に出かけていると、回りの状況が相当変わってきていた。「自然と親しむ吟行会」については当初の定員60名のところ、評判がよくて、70名で締めきったが、さらに希望があると言うことで、会場を2つ予約して、大幅増に対応できるようにした。今度は逆に2部屋も参加者が埋まるかどうか心配になってきた。この私の日記を読まれている伊吹嶺会員の方で今から参加したいと思われる方は早速申し込んで頂きたい。先着順です。申込みは伊吹嶺落書の16日の欄を見て頂きたい。または【こちら】をクリックしても確認できます。

 以前からアイディアを温めていたが、伊吹嶺インターネット部では、新たに「いぶきネットの四季」のコーナーを設けた。これは1種の写真歳時記であるが、単なる季語の説明の歳時記でなく、写真にふさわしい俳句を添えて、その俳句鑑賞、季語にまつわる思い出、体験談などを自由に随筆風に進めるページである。今日、審査が終わってほっとしたところで、早速伊吹嶺HPにアップした。このコーナーに入るには、伊吹嶺HPのトップページの左側にある「いぶきネットの四季」をクリックして下さい。または【こちら】をクリックしても入ることが出来る。是非、1人でも多くの方に閲覧して頂きたいと思っている。

3月15日(木)ー16日(金)
 K社の品質更新審査。今回はリーダー担当であとの審査結果報告書作成、判定委員会報告がやっかい。
 「伊吹嶺」で「自然と親しむ吟行会」を行うこととし、世話役をインターネット部が担当することになったが、定員を60名としてところ、70名の参加があったため、参加受付を締め切った。ところがまだまだ参加希望が多く、栗田先生と相談して、句会場をもう1つ予約して大会場にした。これにより参加人員に制限がなくなり、今度は逆に参加メンバーが集まるかどうか心配になってきた。この日記を読まれた方は是非一人でも多くの参加を呼びかけてほしいと思う。
 また参加者が多くなると、公園内の自然案内のボランティアの確保、句会も時間内に終えることが出来るか、工夫が必要になってきた。これから幹事グループで考えていきたい。(79523)

3月14日(水)  チャイコフスキー マンフレッド交響曲(名フィル名曲シリーズ)
 彼岸も近くなったので、岐阜に出かけて彼岸の用意に出かける。その帰り、チャイコフスキーのマンフレッド交響曲を聞きに行く。この交響曲は名前は有名だが、今ひとつ理解しにくい。交響曲というより、4曲の連作交響詩とも言うべきもの。それぞれ副題がつけられているが、描写音楽とまで言えない抽象的。主題交響曲というと、ベルリオーズの幻想交響曲が有名だが、ベルリオーズほど主題が明確でなく、抽象的である。一応副題として、「序奏」「アルプスの山の精」「村の生活」「山の神の秘密の祭礼」と分けられている。第3章、第4章などを見ると、ベルリオーズの描写音楽に似ているが、よく分からない。しかしこういう交響曲も一度聞いておくべきだろう。

3月13日(火)
 愛知同人句会。今日は雛の句とともに、震災の句も多かった。しかしこの震災がどのような季語となるかどうかは、今後の俳人達の作品の成果で決まるような気がする。「震災忌」と言えば関東大震災でもう決まっている。阪神淡路大震災の時は、鷹羽狩行は今後は「阪神忌」という季語にしたらどうかとの提案があったような気がする。東日本大震災はどのような季語に落ち着くのだろうか。「東日本忌」?「東北忌」?いずれも決め手を欠いているような気がする。今日の句会では「東日本大震災忌」「大震災の一年忌」、またはただ「黙祷」だけで震災を表現している句もあった。私は「みちのく一周忌」にした。いずれも季語となっていないので、今後は各雑誌に発表される震災の句を見ていきたい。

3月11日(日)  東日本大震災一周忌
 名古屋句会。今日は震災から1年目の日。中川さんは非常にシンプルだが、震災忌について詠まれ、全員から評価されていた。
 今日は震災1年忌だと思うと、改めて何も進んでいないと思う。原発事故さえなければ、震災地の瓦礫処理ももっと進んでいたのにと思う。宮城県の大量な瓦礫の山を見るにつけて、申し訳ない思いである。昨年末仙台を訪れたときと同じままで時が止まってしまっている。TVをつけると、1日中震災番組ばかりであるが、見るのも苦しいが、今日ぐらいはTVに向き合わなければならないと思う。この1年、震災関係の句は一切作らなかったが、外部に向けた俳句でなく、自分の日記として、残すべきであったと反省している。今からでも個人的に残すべきものは心に残したい。俳句は発表するためのものでなく、自分に残すものもあってよいと思った。
 なお大変遅れましたが、「伊吹嶺」3月号の現代俳句評を【こちら】に掲載してあります。興味のある方は入って下さい。

3月10日(土)   どう向き合う?外来生物(なごや生物多様性センター主催 第1回シンポジウム)
 名古屋市は昨年秋、なごや生物多様性センターを発足させている。そして今日、なごや生物多様性センター主催の第1回シンポジウムが開催された。テーマは「どう向き合う?外来生物」。2つの講演とパネルディスカッションが行われたが、講演内容のレジメもなく、非常に早口で話されたため、メモを取る暇もなかった。
 最初は「なぜ外来生物は増え続けるのか」の演題で国立環境研究所の五箇公一さんが話された。外来生物でよく問題にされるのがオオクチバス、ブルーギル、ミドリガメ、アライグマなどが知られているが、一向に外来生物は減らない。元々これらの外来生物が進入してきたのは人間の手で本来の生息地から日本に持ち込まれたもので、これらの生物のせいでなく、人間のせいである。というような内容であったが、今さら過去の責任に言及しても仕方ないので、いかにこれらの外来生物からの被害の影響を食い止めるかが問題であると思う。そういう意味で現在はまだまだ日本では、認識度が低く、池干しして、オオクチバス、ブルーギルを駆除してもまたすぐ釣り人のエゴで密放流されている。ここが問題である。
 2つめの「都市部における外来生物防除の取り組み」としての事例報告があったが、ここで改めて認識したのはアライグマによる被害である。アニメ「アライグマ・ラスカル」により可愛らしいというイメージが定着してしまっているが、実は非常にどう猛で人間にも懐かない。またアライグマは冬眠しないため、冬眠中のニホンイシガメ、山椒魚などの手足を囓ってしまう。以前は郊外に生息していたが、細菌は名古屋市にも侵入してきて、住宅地を歩き回っているという。今守山区の八竜湿地でアライグマ駆除の試みが行われている。駆除方法は非常に簡単で、アライグマの通り道に大型のねずみ取りを設置するだけである。少しずつであるが、成果は上がっているようだ。ここは近くの雨池公園を含めて、自然散策コースが設けられており、毎月第1日曜日には湿地帯の咲くが解放されるというので、お近くの人の吟行地としてお薦めできるのではないか。桜も植えたあるというので、私も一度行ってみたい。
 また愛知ではカスミサンショウウオが3個所に生息しているが、瀬戸市周辺も同様で、ここでは貴重なカスミサンショウウオが見られると言うが、アライグマによりどんどん絶滅の危機に瀕していることをお知らせしたい。
 最後のパネルディスカッション模様は省略したい。

3月9日(金)
 ISCにS社に審査結果報告書を提出。その帰りに白子漁港に立ち寄る。というのも今日の新聞で、昨日の8日にコウナゴ漁が解禁されたという報道があった。いつもより遅い解禁であるが、今年は豊漁だという。結局買ったのは、生コウナゴ、釜揚げコウナゴ、天日干しコウナゴである。また子供達にも宅配便で送る手続きしたので、占めて1万数千円もかかってしまった。これを衝動買いというのだろうか。毎年解禁されたばかりのコウナゴを食べると、本格的な春を感じる。(79300)

3月8日(木)   民間主体で食物除染が続々(日経エコロジー4月号)
 本来は今日が締切のS社の審査結果報告書、やっと今日書き上げる。明日提出予定。
 ところで日頃「日経エコロジー」の雑誌を購読しているのだが、あまり書く記事がなかったが、今日読んだ記事に一寸怒りを感じた2つの記事があった。
 1つめは、「民間主体で植物除染続々」という記事で、当初福島原発の放射能除染で、農林水産省は昨年9月にひまわりの植え付けによる実証試験で、「植物による除染効果は薄い。」と結論づけたことである。除染効果は土中セシュウムのひまわりへの移行率はわずか0.0067%立ったというもの。だがこの結論にはまやかしがあったことを始めて知った。「農水省の試験は開花期に測定しており、セシュウム吸収量は途中段階に過ぎない。」「ひまわりの吸収量はセシュウムの蓄積する土中の深さに左右される。たった1個所の実験で効果が小さいと結論づけることは無理がある。」などの批判が続いている。そこで民間の有機農業に取り組むNPOがいろいろな条件で実験をしたところ、大きな除染効果が出たというものである。「ひまわり、大豆、菜種などによる実験や、籾殻を蒔く、高畝にするなどの実験の結果、イネ科作物であるソルガムによる除染をした結果、ひまわりの50~200倍という高い吸収能力が出た。」という。そして「その作物をエネルギー利用できるという。作物の収穫時、セシュウムは茎や葉に残り、作物を発酵されたバイオエタノールはセシュウムがない。」というものである。こうしたNPOの努力がなければ、農水省のお墨付きがまかり通るという結果になっただろうということを言いたい。
 もう1つは、簡単に述べるが、東電関係の記事で、自然エネルギーによる発電を阻害しているものに、電力の発送電分離の要望に対して東電の厚い壁に阻まれていること、また自然エネルギーによる発電に対しても、そのための電力が必要だが、その電力を東電が供給しないという実態である。これらについては私自身の感情でなく、雑誌から得られた正確な情報から感じたことである。

3月7日(水)
 H社の統合審査。今日の受審事業所は桑名市内のため、朝ゆっくりと出かけ、メンバーであるため、気楽な審査。それでも新しい分野の審査は事前勉強が自分のためになる。

3月6日(火)
 いぶきネットの新しい企画として、「いぶきネットの四季」をスタートさせる予定でいるが、予告したところ続々と季節の写真が届いている。今後これらの写真と沢木先生、細見先生、栗田先生の句を検索して、マッチングした写真と俳句、それにまつわる随筆を書きたい。というよりこれから書き手の依頼の仕事も割り振りが必要である。
 右の写真は藤原岳の雪割草(ミスミソウ)。この写真を撮したのは丁度今頃だが、今年は寒いのでまだ咲いていないのではないか。せめて写真だけでも春の先取りをしたい。
 午後は明日出かける統合審査(品質、環境)の準備。

3月5日(月)
 午前は毎月の定期診察。多分大分メタボが進んでいると思うが、来月に血液検査、ついでに腹部エコーを予約する。TVのコマーシャルではないが、昨年と同じですねでは困るので、少しはダイエットに心がけたい。ダイエットと晩酌が両立しないことが困る。
 午後は会計事務所に出かけて娘の確定申告のすべての資料を打ち込んで持ち込む。自分の仕事をいつまで親に任せるのか、親はいつまでも生きているわけではない。自分で勉強せよと言いたい。
 

3月4日(日)
 伊吹嶺運営委員会。15周年記念行事の進捗状況が報告され、順調に進んでいることをお知らせしたい。またかねてから計画していたあり・地球博記念公園で行う「自然と親しむ吟行会」は3月号に掲載したが、「伊吹嶺」の行事として行うことになるが、案内記事にはどこの主催で行うかよく分からないとの意見が出て、インターネット部の世話役として行うこととした。「伊吹嶺」4月号の記事を若干修正したい。
 娘の確定申告はあえて明日会計事務所に持参すると約束したので、今夜は最後の確認の整理。

3月3日(土)   栗山千明のタンゴ・カフェ(NHKBS3)市川正一郎さんの訃報
 チングルマ句会。今日は雛祭りのため、Kさんが高山市飛騨一ノ宮の繭で作った雛を持参して貰った。今日見せて貰ったが、小さくて可愛らしい内裏びな。伊吹嶺HPにも書いたが、我が家は非常に貧しくて雛祭りの思い出は一切ない。娘のためには小ぶりな内裏びなを買っただけであった。右の写真は今日、Kさんが持ってきて頂いた内裏びなです。
 今、NHKBS3で毎週、「栗山千明のタンゴ・カフェ」の番組がある。最近、日本ではすっかりタンゴブームが去って、アルゼンチンからのタンゴ楽団のコンサートもなくなってしまった。この番組は3月1日に放映された録画を見たのだが、今日見た話題はバンドネオンについてだった。この番組で歴史的にバンドネオンの名手はアニバル・トロイロと紹介していた。トロイロのレコードはまだCDでなく、LPレコードしか持っていない。私もバンドネオンの名手はトロイロと思っているが、今バンドネオンの名手を挙げろといったら、このトロイロの他、レオポルド・フェデリコとアストル・ピアソラの3人ではないかと思っている。フェデリコは最晩年に来日した演奏しか知らないが、最盛期はもっと切ればあったように思う。ピアソラは現代タンゴの伝説的な作曲家兼演奏者だと思っている。最近コンサートで聴いた小松亮太、三浦一馬とももっぱらピアソラの曲をレパートリーとしている。またピアソラのCDは相当多く持っているが、なんと言っても記憶が強いのは、シャンソン歌手のミルバと共演した20年近く前の来日コンサートである。これがピアソラの生演奏を聴いた最後である。
 「栗山千明のタンゴ・カフェ」の番組は初心者向けの番組であるが、まだまだ続くようなので、興味のある方は一度見てはいかがですか。次のNHKホームページに紹介されています。
   http://www.nhk.or.jp/tango/about/index.html

とここまで日記を書いていたら、蒲郡の伊吹嶺会員である市川正一郎さんが亡くなられた訃報を頂いた。腎盂癌とのことである。正一郎さんとはよく吟行にご一緒させて頂いた。私達はいつも正ちゃん、正ちゃんと言わせて頂き、おつきあいをさせて頂いた。足が悪い中、積極的に吟行に参加されていたことを思い出す。俳句は結構着眼点がよく、琴線に触れる句も多くあった。蒲郡での俳句大会ではいつもよい成績を残されていた。あの飄々として、それでいて結構鋭い発言には感心したものである。もうご一緒に吟行に出かけることが出来ないのは残念だ。(79079)

3月2日(金)
 ISC審査員研修。いろいろな議題のうち、今日は私から、先日提出した私の専門分野の審査ガイドラインの説明。多分これをよく読めば、審査に困ることはないと思う。1つの審査ガイドラインを書き上げるには結構あちこちと資料の検索が必要で時間がかかる。

2月29日(水)  春が遅いのはラ・ニーニャ現象だけではなかった(日本経済新聞 2012.3.29)
 昨日、散歩して、春は確実にやってくると書いたが、春はまだまだのようである。今日は東京では雪からさらに積雪しそうだ。
 昨日の続きだが、気象庁では27日に、今年の寒さはラ・ニーニャだけでなく、さらに次のような見解を出している。「気象庁は27日、今冬(2011年12月~12年2月)の厳寒と大雪について、南米ペルー沖の海面水温が下がり異常気象の原因となる「ラニーニャ現象」に加えて、北大西洋の海水温の高さと、ロシア北西海上の海氷が例年より少なかったことが影響したとの見解をまとめた。」とある。やはり春はまだまだか。なおこの記事については次のアドレスを見て下さい。
    http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E0E5E2E19D8DE0E5E2E0E0E2E3E09191E3E2E2E2

2月28日(火)
 風は強いが、よく晴れていたので、妻と春を探しに散歩。今日見た季語は犬ふぐり、ホトケノザ、花薺、たんぽぽ、初蝶、初雲雀、てんとう虫など。雲雀は冬でも聞くことがあるが、今日、春になってから初めて聞く。初蝶は思わぬ賜り物。虚子が詠んでいるように、大体初蝶は黄色と決まっているのだろうか。さらにてんとう虫まで見たことは驚き。啓蟄にはまだまだほど遠いが少しずつ春がやってくる。2,3年前の2月17日の写真を見ると、蕗の薹と蜥蜴を写していた。3月5日頃の啓蟄より前に蜥蜴が出たことにびっくりしたものだ。本来は温暖化が進んでいるのだろうが、気象庁の10日の発表によると、今年はラ・ニーニャの影響で特に寒いようだ。
   初蝶来何色と問ふ黄と答ふ   高浜虚子

2月26日(日)
 昨日の車のパンクは釘を拾ったようである。とりあえずJAFに来て貰ってパンクの応急処理を行い、そのまま近くの日産販売店で見て貰ったところ、約2km走ったためか、タイヤがすっかりやられていた。最近はチューブレスのタイヤであることも知らなかった。タイヤのチューブに相当するところがプラステックゴムでコーティングされており、そのゴムの一部が粉末状態になっていた。マイカー生活数十年のうち、パンクの経験は初めてで、タイヤ交換も出来ないが、今はJAFに頼むと直ぐ来てくれるから助かる。ただ利用率は圧倒的に低く、元は取っていない。
 今、伊吹嶺HPではインターネット部の女性が順に雛祭りの思い出話にわいているが、私は雛祭りの思い出が全然ない。子供の頃の我が家は貧しくて妹は何も買ってもらえなかった。この話題について行けないが、今頃足助町の雛飾は有名である。昔の中馬道の宿場町のため、裕福な町家も多く、町中の町家で雛飾を展示している。その中から立派な御殿飾の雛壇を右に紹介します。

2月25日(土)
 伊吹嶺編集会議。ところが出かけようとしてものの数百mを走ったところ、パンクに気づいて一旦自宅に戻ってからバスで出直す。おかげで1時間遅れで到着。今日は4月号の編集と6月号の企画。6月号には今年の新人賞、秀句賞が掲載されると思う。今年の新人賞は相当激戦になりそうな予感がする。(78860)

2月24日(金)
 K社の統合(品質、環境)審査。久しぶりの審査で身も気持ちも引き締まって、充実した1日。特にその会社にとって、改善に役立つ事項をコメントできるような事例があると審査員としてもやりがいがある。
 今日も聞いたことであるが、どの会社も昨年はさんざんのようであった。東日本大震災の影響が一段落したと思って一息ついたと思ったら、タイの洪水による工場閉鎖の方が影響が大きかったそうだ。特に自動車業界の多い愛知県は大変なようだ。

2月23日(木)   ネット仲間の俳句散歩(誓子が浜)(「伊吹嶺」2月号)
 昨夜から大降りの雨で、午後過ぎまで続く。やっと雨水の季語が実感する季節になる。ここ一週間ぐらい俳句も作っていないので、いい加減焦ってくる。
 この頃うっかりしていて、「伊吹嶺」2月号に「ネット仲間の俳句散歩」で白子海岸の通称誓子が浜と言われる記事を書いていたのを忘れていた。興味のある方は【こちら】から入って下さい。

2月22日(水)
 朝、晴れていたと思ったら、次第に空一面黄砂らしき様子となり、鈴鹿山脈も全然見えない。黄砂一号と言うことか。日中暖かくなると、黄砂が降り、そして本格的に杉花粉が飛ぶ時期になる。ただ今年の杉花粉の飛散は少ないと言うことで、少しは安心。
 毎日、娘の確定申告資料を作っていると、すっかり身体が硬くなる。少しでも散歩で身体をほぐす。

2月19日(日)
 私の確定申告は終わったが、娘の確定申告が残っている。結構難しい帳簿作りで、常に記帳すればよいものをこの時期にまとめて行うため、身動きが取れない。今日の伊吹嶺句会も欠席して、娘と打合せを行う。というのも本人の確定申告なのに、明日からまたタイに出張とか、本人は気楽なものだ。これから10日間が山場だ。

2月18日(土)  三浦一馬バンドネオンコンサート
 会計事務所へ出かけ、確定申告資料を提出する。あとは会計事務所でうまくまとめてくれるだろう。
 その帰りに千種文化小劇場で、三浦一馬バンドネオンコンサートを聴きに行く。タンゴコンサートと言わないところがミソ。三浦一馬は今年でまだ21才という若さ。まだ2年ぐらい前にCDデビューしたばかりではないか。半年ぐらい前にTVの「題名のない音楽会」に出演したので、ご存じの方もいるのではないか。
 今日はこぢんまりとした会場で、ピアノとのドゥオでシンプルなコンサート。タンゴコンサートと言わないだけあって、前半はJ.S.バッハ時代からの古典曲を演奏。さすが知らない曲ばかり。後半はすべてピアソラの曲ばかり。三浦一馬は小松亮太に師事しただけあって、ピアソラの曲をメインに演奏している。
 今日の聞いた印象では若さはあるが、固い音感という印象で、まだオーラを感じるような曲はなかった。それでもアンコール曲のリベルタンゴは聞き惚れた。今は今日買ったピアソラの曲ばかり集めたCDを聞きながら、この日記を書いている。

2月17日(金)
 今日、ようやく私の確定申告資料作成が終わる。毎年、確定申告を作成しているときに感じることだが、いつまでこの仕事を続けてもよいものか、迷っている。もう私の品質管理の技法、環境法令の知識などは錆び付いてきていると思う。先日も2つの審査ガイドラインを書き上げたので、ISCへの義務は果たしたと思うのだが、踏ん切りがつかない。

2月16日(木)
 妻の所属している教会の牧師さんも私と同じようにめまいに悩んでいるとのことで、今日、ご一緒させて頂き、お互いに悩みを話し合う。このめまいは体験者でないと、つらさは分からない。牧師さんには、めまいを乗り越えて、信徒さんを導いてほしい。
 夜、いぶきネット句会の合評会の2日目。今日も多くの方に参加していただく。このような活発な意見交換があると、もっとオフ句会などで、お会いしたいものだ。メンバーにはまだ一度もお会いしたことのない方が多い。いぶきネット句会から、新人が出ることを期待したい。(78608)

2月15日(水)
 いぶきネット句会の合評会。今日は20数名もの多くの方に、チャットルームに入室していただいた。賑やかに意見が多く出て頼もしい限り。進行役ばかりが話すのでなく、皆さんからいろいろ意見が出ることは勉強になる。皆さんの意見を知ることは、俳句をどのように作っているか見える利点がある。

2月14日(火)
 愛知同人句会。会場を替えたため、久しぶりの句会の印象。評判のよかった句は谷口千賀子さんの「寒明忌」の句。実は私も「寒明忌」の句を投句し、そこそこ採って頂いたが、谷口さんにはかなわなかった。「寒明忌」とはもちろん碧梧桐忌のこと。
 句会の前に、今年のインターネット部体制の変更点などの打合せ。検討するのが遅れてしまったが、今年もさらに伊吹嶺HPを充実させたい。3月からは新しい企画も予定している。皆さん参加型の企画にしたいと思っている。
 なお5月16日に愛・地球博記念公園にて「自然に親しむ吟行会」の日程が本決まりになり、「伊吹嶺」としても環境に前向きな行動を示したいとの思いで行うものである。今日はその決定の概略を説明しただけ。いずれ「伊吹嶺」3月号に吟行案内を掲載する予定。

2月13日(月)
 最近はあまり本を読む余裕がないが、久保田至誠氏著の『滅びゆく季語』を買って読み進んでいるが、私と同じお考えで環境の悪化に懸念を抱かれている本である。ほとんどが動物、植物の絶滅危惧種からの季語を中心に書いてある。まだ最後まで読んでいないが、滅びゆく季語に懸念を抱かれていることは全く同感である。いかに現代は絶滅危惧種生物が多いのが実感される。ただ今後、私達俳人はどう行動するべきかの答がほしかった。

2月12日(日)
 明日から、雨の予報ということで、団地の外れの池まで散歩。名前を万助溜まりというので、昔のため池だったのだろうか。昨年は既に1月末に紅梅が咲いていたが、今年はどの梅も蕾が固い。中に1,2輪咲いているのもあったが、その後の寒さで萎れてしまっていた。まだまだ春は先のようだ。
 一段落したので、今日から確定申告資料の作成に入る。私の分はそんなに難しくないが、2,3年前から娘の分を頼まれているので、こちらが大変だ。仕事の中味が分からない上、1年分の領収書をまとめて渡されても困る。しかし今月中に税理士事務所に持ち込まないと駄目なので、今月はどこへも吟行に出かけることが出来ないだろう。

2月10日(金)
 もうとっくに確定申告の作成時期なのだが、やるべき順番で、その前に「電力工事・電気通信工事の審査ガイドライン」を作成しなければならないところ、おっくうでなかなか腰を上げることが出来なかったが、今日は思い切って、書き始める。どうせやるなら一気に集中してやろうと思い、一日中家に閉じ籠もって書き上げる。このガイドラインは、私の専門分野であるので、これまでの部分部分の資料、専門性力量評価表を作ったものを元に書いたため、なんとか書き上げることが出来る。出来上がったのが夜の10時頃で12時間近くかかったことになる。書き上げた文書量は12ページで、約10,000字を越える。隔月に書いている現代俳句評が約1800字であることを思うと、その分量の多さにびっくりする。さすが終わった時、ぐったりとして、今入浴から出たところ。もうこの年になると無理が利かないことが実感する。今回の「電力工事・電気通信工事に係わる審査ガイドライン」と先日書き上げた「情報技術に係わる審査ガイドライン」を合わせて、このレポートを審査生活の卒業レポートにしたいところだが。(78424)

2月8日(水)
 昨日とは打って変わって寒く、伊勢市にも風花が舞う。工事現場を確認に出かけたが、寒いが雨よりまし。桑名に帰ったら、すっかりよい天気。

2月7日(火)
 伊勢市でS社の統合審査(品質+環境)。本来は日帰りだが、最近は朝早いのが苦手になったので、そのまま伊勢市に泊まる。伊勢市は伊勢神宮で観光客が多いところだが、夕食がてらに飲み屋に出かけても、夜の町はひっそりとしている。

2月5日(日)
 前日に引き続き、名古屋句会。2日間連続となると、出す句に苦労する。さらに夜はいぶきネット句会の投句。危うく投句を忘れるところで、結局締切時間ぎりぎり。

2月4日(土)
 チングルマ句会。先月訪れた名塩紙の紙漉の句が多かった。また下里さんの自註句集の勉強会は今回で4回目。皆さん、大分文章を書くのに慣れてきた。

2月3日(金)  「伊吹嶺」2月号
 今日は節分というのに、朝起きたら、10cmぐらいの雪が積もっていた。名古屋はもっと積もっていたという。節分の行事と言っても老夫婦だけでは何も出来ない。せめて豆を撒くのではなく、夕食は大豆の煮物と鰯は玄関に挿すのではなく、焼いたのを食べてしまう。
 「伊吹嶺」2月号が届く。いつものように好きな句の鑑賞。まずは栗田主宰、
   老いてなほ果てなき夢や屠蘇を酌む   やすし
 栗田先生はよく夢を見るという。しかもその夢はしっかり記憶に残っていると話されている。この句の夢は実際の夢でなく、「伊吹嶺」の将来の夢を語っているのだろう。沢木先生がおっしゃっていた気宇壮大の夢をいつまでも見ていてほしい。我々はその夢に付いていくことが最良。次は秀峰集、
   悴むや人に聞かるゝひとり言     梅田 葵
   どの木にも日がさす枯葉散り尽し   櫻井幹郎
   紙切れのごとき籬の冬の蝶      清水弓月
   晩秋の日ざし釘浮く納屋板戸     山 たけし
   抱瓶の朱の色深し欣一忌       中川幸子

 葵さんの句、「人に聞かるゝひとり言」とはどんなひとり言か分からないが、「悴むや」からただ何となく口から出たひとり言だろう。ひょっとしたら、ひとり言を聞かれたのは、亡きご主人だったのだろうか。
 櫻井さんの句、裸木に日が差している様子から明るい印象を受ける。冬空は真っ青に晴れていそうだ。
 清水さんの句、いつもながら静かな雰囲気を漂わせた句。「冬の蝶」を紙のようだと比喩したのところに類型のない句だ。
 山さんの句、「晩秋」と「釘浮く」とは何も関係ないが、その取り合わせが静かな納屋が浮かんでくる。相変わらずベテランの味がする。
 中川さんの句、抱瓶の深みのある色が浮かんでくる。我が家にも玄関に抱瓶を置いてあるが、こんなに落ち着いた色をしていない。
 次はいつもなら遠峰集から抜き書きするが、今月はどうしても伊吹集を全部読まなければならないので、伊吹集から、
   陽の匂ひ土の匂ひや今年藁     河合義和
   花祭髪の芯まで榾火の香       金原峰子
   灯台を大きく回り燕去ぬ        渡辺かずゑ
   新北風や珊瑚の窪に島線香     佐々木和子
   夢殿の裏に一畝秋桜          岡田佳子
   手を洗ふ水の硬さや今朝の秋    関野さゑ子
   細波のちりめん皺や秋の湖      花村すま子
   風荒し芯まで冷えて渡舟待つ     藤田幸子
   赤と黄と音聞き分けて落葉踏み   水鳥悦枝
   市に出す菊に声かけ束ねをり     高橋治子
   金木犀暮れなづむ日のかくれんぼ  西尾スミ子
   秋の日や乗り放題の一人旅      梶田遊子
   蓮の実の飛ぶを今かと待ちにけり   加藤多恵子
   兄逝けりあまりに澄みし今朝の空   後藤暁子
   振り返る釣瓶落しの師弟句碑     大島知津
   切れ味の音よき鋏桂郎忌        松井徒歩
   霜月の海峡に立つ虹二重       佐々木千洋子
   鳩の笛聞きて暮色の深まりぬ     江口たけし
   コスモスやいつも少しの風つれて   安積敦子
   牧の牛舌で巻き込む秋の草      鈴木英子
   背丈超す一茶の墓や木の実降る   村田和佳美
   粥に足す蕪の抜き菜の一握り     市川克代
   雨粒を石蕗の花びら撥ね返す     戸田ただし
   撫でられて鼻膨らます祭馬       玉井美智子
   投函の乾きたる音今朝の冬      桑原美視
   鳥渡る手柄杓で汲む宗祇水      橋本勝行
   枯れ切つて欅の千手雲つかむ     櫻井勝子
   綿虫の飛ぶや爆心復元図       松原英明

と書き出すときりがない。伊吹集も多くの句から佳句が多く埋もれている。今月の一押しは櫻井さんの「枯れ切つて欅の千手雲つかむ」。なんと言っても「欅の千手」が比類のない比喩である。裸木の欅はまさに無数の小枝が空に向かっている。それを「千手」と把握したことが素晴らしい。しかも「雲つかむ」の擬人化がさらに句を強くしている。次に松井さんの「切れ味の音よき鋏桂郎忌」には、我々「伊吹嶺」に慣れしたんだ発想と少し違うし、何より生活感に忠実な句であるところがよい。ちなみに「桂郎忌」は11月6日の秋のドン詰まりの日である。時には伊吹集をじっくりと読みたいものである。(78203)

2月2日(木)
 今年一番の寒さ。朝起きた時、うっすらと雪が積もっていた。しかしTVで見ると、名古屋の積雪は10cmで、こちらより多く積もっていた。しかし日中はことのほか寒く、妻と「こたつむり」。妻が言うには、今頃梅が咲いており、近くの公園の観梅に出かけたそうだ。昨年とは大違い。

2月1日(水)  雀がいなくなった
 最近、住宅地に雀がいなくなったという話をよく聞く。昨年のことだが、名古屋ではほとんど雀を見なくなったという。その頃我が家では雀が毎日やってきていた。ところが最近、我が家でも雀を見なくなった。しかし時々、御飯粒など蒔いている結果、妻が言うには、雀が確かに食べており、御飯粒はなくなっているという。ただ目の前に雀を見なくなったのは確かである。原因としては最近の住宅の屋根のせいであるという。最近の屋根は軽量のスレート葺きで軒下に隙間がない。そのため雀が巣を作れなくなっているという。確かに最近は純和風の住宅がなくなったのは実感する。
 これまでどこにもいた雀さえいなくなったというのは環境問題以上に危機感を感じる。
 5月に「伊吹嶺」として「自然に親しむ吟行会」を企画したが、今日、ようやく予約解禁となり、5月16日(水)に愛・地球博に愛・地球博記念公園にて吟行会を行うため、体験学習室を予約することが出来た。これから吟行会の準備が始まる。

1月31日(火)
 今月の定期診察に合わせて、日展を見に行く。今年の櫻井真理さんの彫刻は今までの裸婦像と違って着衣の乙女像というところか。タイトルは「そよ風」でいかにも清々しい。心が洗われる印象。なお櫻井さんの了解を得て、日展作品の乙女像を右に紹介します。
 その後、病院に行ったが、昨年の人間ドックの結果に基づく再度の血液検査では強く減量を言い渡される。このメタボをなんとかしないと自覚はしているのだが。

1月28日(土)
 伊吹嶺編集会議。今日は若きホープ荒川さんに見学がてら参加していただく。今月は3月号の編集と5月号の企画。一方、15周年記念号の企画も着々と進みつつある。栗田先生のアイディア提供で形が見えつつある。中山純子先生の句ではないが、まさに「かたちなきもの形に春近し」というのが今の心境かと思う。(78022)

1月26日(木)  『沈黙の春』出版から50年
 一寸遅いニュースですが、23日の「オルタナ」という環境とCSRのWebサイトに、レイチェル・カーソンが『沈黙の春』が出版されて今年が50年になるという記事があった。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』は、当時のアメリカで、DDTなどの殺虫剤により、生き物が死に絶え、鳥も鳴かない「沈黙の春」を予告した。環境汚染を告発した原典の書である。
 50年前というと、1962年である。日本では四大公害がよく知られているが、公害問題化したのは、1960年代の後半。水俣病でいうと、問題化したのは1969年であるが、実は公害として発生していたのは、1950年頃である。と言うことは日本でもレイチェル・カーソンのような公務員がいれば、もっと被害が少なく終わっていただろう。日本の実例と比較すると、レイチェル・カーソンの先見性が貴重だと言うことが分かる。うかつにも昨年私も『レイチェル・カーソンに学ぶ環境問題』という本を購入したままであったのを見つけた。もう一度開いて読む必要がありそうだ。なおこの記事はオルタナというWebサイトに書いてあり、以下のアドレスを参照して下さい。
  http://www.alterna.co.jp/8099

1月24日(火)
 毎年、人間ドックで指摘されるのが眼の網膜に発生する黄斑変性。今回は妻もその気配が出たので、一緒に眼科検診に行く。黄斑変性は網膜の内部にある血管が加齢性により、ふくらむ病気で、進行すると、物が歪んで見える。現時点では自覚症状はないが、最近はOCTで網膜部分の断層写真で見ることが出来るようになり、妻はほとんど異常は見られなかったが、私は昨年に比べ、少し進行していた。加齢性といういやな言葉のため、身体中すべてが老化していくのが実感される。
 S社の審査計画書、今夜中に仕上げようと頑張ってとりあえず作成。特に時間がかかるのは受審事業所から届いたマニュアル(今回は統合マニュアル)をよく読んで、不適合が予想されるところ、問題点のありそうな点をチェックしながら、審査当日確認しなければならない記録名を審査チェックリストに書き込んでいく。案外面倒な作業が続き、ようやく日付変更線を1時間ほど過ぎて審査計画書を作成。これでまた明日は朝寝坊。

1月23日(月)
 岐阜同人句会。今月は新年俳句大会があったが、句会もいつものとおり行われる。新年俳句大会を欠席したので、是非出席したいと思い、出かけたが、2人が風邪で欠席。一寸さみしい出席者数。最近、あまり日常吟を作らなくなっているので、反省。今日の句も昨年、吟行に出かけた時の句ばかりで反省。

1月22日(日)
 忙しさは時々揺らぎをもって襲ってくる。愛知支部新年俳句大会模様のアップ、HP句会の選句結果の講評、ibukinet原稿の作成、今年のインターネット部の分担の見直しなどが襲ってくる。また今年はHPに一部新しい企画を入れたく、昨日の新年俳句大会のあと皆さんから意見を聞く。
 また審査の受審事業所から一連の資料も届いたので、審査計画書作成など今週は相当忙しそう。(77846)

1月21日(土)  「伊吹嶺」愛知支部新年俳句大会
 恒例の愛知支部新年俳句大会。愛知支部だけと言っても160名程度が参加。新年らしくのんびりとした大会。栗田先生の新年の挨拶はこれからは高齢化と言わず、自分は20年差し引いた気持ちで考えて下さいとのお話しだったが、そうすると私はまた現役の一番忙しい時に戻ってしまう。もうその体力はない。20年若返ると言っても、俳句の世界だけにして、仕事は年金生活だけで十分。
 また栗田先生の「碧梧桐雑感」の講演も、栗田先生が碧梧桐にのめり込んでいったきっかけをユーモアたっぷりにお話ししていただいたことが楽しかった。俳句大会はいつものようにものの見事に全没。
 大会模様は伊吹嶺HPに作成したので、【こちら】から入って下さい。また文章は内田陽子さんにお願いしたため、予想より早くアップすることが出来た。陽子さんに感謝。

1月20日(金)
 いつまでも怠けているわけにいけないので、そろそろ「伊吹嶺」原稿を書き始める。しかし現代俳句評を半分ほど書いただけ。

1月19日(木)
 最近、仕事の方は受審事業所から資料が届かず、手に付かない。また俳句も低調。丁度桑名へ出かける要件があったので、ついでに赤須賀漁港に出かける。ところが今日は休漁。聞くところによると、現在出漁は週3回程度という。それだけ蜆が取れなくなり、漁民が追いつめられていることか。ただ赤須賀漁港は津波か水防対策は分からないが、2年前に堤防が新しく改築されていた。ところがその堤防の高さはわずか2.8m。これでは台風の高潮程度しか防ぐことが出来ない。昨年の大震災は想定外ということでただ公共工事を行うだけの目的に作られたとしかいいようがない。そして申し訳のためか、漁港外に「はまぐりプラザ」という箱物が作られていた。レストランだけが賑わっており、第研修室、会議室、日本間、展示室、図書室などはただ作っただけ。例えば展示室は蛤漁の写真パネル、その道具だけの展示、図書室は近所から寄付で集められた児童本を2,3棚だけを置いてあるだけ。いかにも箱物という印象が強すぎる。
 最近、東海TVで「長良川ど根性」のタイトルで、河口堰建設に最後まで抵抗した赤須賀漁港の漁民の苦悩がドキュメンタリーで放映されたことがあった。いまさら河口堰開門調査といっても既に生活が根本的に変わり、今さら蜆漁の復活が望めなく、戸惑っているという内容だった。
 不満だけ言っても仕方ないので、ここで昼食に白魚丼を食べる。今年は白魚が豊漁という。食べ終わった頃折しも白魚漁の舟が戻ってきた。今日はこの漁だけという。数センチの小ぶりな白魚であったが、銀色の眼が印象的であった。残念ながら今日はデジカメを持参していなかったので、携帯電話で写す。小さくて分かりづらいが証拠写真。

1月16日(月)
 今日は非常に寒く、炬燵に閉じ籠もり。昨日までの疲れもあり、何もせず。ただ今夜も9時からいぶきネット句会の合評会。

1月15日(日)
 昨夜は宝塚で1泊して、近くの西宮市名塩で名塩の紙漉を吟行する。名塩紙というのは、材料に雁皮を使い、主に襖、日本画用に使われている。ちなみに和紙に使用される楮、三椏で90%を占めているので、雁皮紙はわずか10%足らずである。雁皮紙は全国でここ名塩と越前だけしか生産されていない。名塩紙は材料に雁皮の他、この集落で取れる岩石(神戸層群第2凝灰岩)を細かく粉砕した、水の溶解させた後、粘土状化とした粒子を原料に混ぜるもので、表面は滑らかで、きめ細かく、半透明、百年たっても色は変わらず、虫害もないという高級紙である。混ぜる岩石によってかすかな青みを得たものや黄色がかった紙などが出来る。用途は皇室、京都などの寺院の襖などに使われる。そして今日案内されたのはわずか70才で人間国宝に認定された谷野武信さんである。見学に東風句会の方に根回しして頂いたので、ずいぶんと詳しく教えて頂いた。なお名塩紙の詳しい説明については次のHPを参照して下さい。さらにここから製紙法のページにもたどり着けます。また今日の谷野さんの工房写真を以下に掲載します。
  http://www.vzhyogo.com/vzevent/dentou/nasiokami/nasiokami2001.html


紙漉は美濃紙のように天井から糸で吊らないで
手のみで透くので非常に重労働

人間国宝谷野さん(中央)を囲んで

 家に帰ってから休む暇もなく、午後9時から今月のいぶきネット句会の合評会。今夜は20名近く入室し、特に会員さんの活発な意見交換で充実した合評会になった。

 

1月14日(土)  関西新年俳句大会
 関西新年俳句大会のため、宝塚へ出かける。今回は名古屋勢5名も参加。総勢13名でささやかであるが、皆さん和気藹々でたのしい新年大会であった。こういう新年大会は気兼ねなく参加できる。私は1時間ほど、「綾子と牡丹」と題して、雑談に近い話をした。「風」発行所の牡丹は綾子先生が丹波の生家から移植したもので、晩年は牡丹の句が非常に多かった。
 大会後の夕食会もゆったりと団らんが出来、いつもより飲み過ぎたようである。また来年の再会を約して、ホテルに泊まる。右の写真は大会参加メンバーの写真。

1月13日(金)
 今日は1日寒い日。明日、関西支部の新年俳句大会に出席するため、1時間ほどの講演のレジメを作る。また関西支部では染筆を出してほしいとのことで、ひどい字で短冊に句を書く。宝塚には2日間出かけるので、今日中に今月のいぶきネット句会の合評会の事前書込も作っておく。これで1日がつぶれてしまう。

1月12日(木)
 T社審査結果の判定委員会。範囲拡大のため、問題なく終わる。ついでにこれまでの審査経験に基づく私の専門性付与のレポート作成。主に鋳物製造の専門性であるが、これが案外やっかいであちこちのネット資料を探しまくり、またこれまでの審査経験から、審査の着眼点をまとめるのが大変。他にH社の審査結果報告書も作成して終わる。これで仕事に一段落のため、また俳句に戻ることが出来る。早速、今月の遠峰集を投句する。(77577)

1月11日(水)
 明日、今年始めてISCへ出かけるので、仕事の整理に1日中家に閉じ籠もり。H社の審査結果報告書の製本、T社の判定委員会のための予習、新しく取得する専門性付与のレポート書きなど雑用に追われる。

1月10日(火)
 人間ドックに引っかかって、胃カメラによる検査。胃カメラは呑み込む時の苦しさから、いやだったが、今日はすんなりと入る。昔に比べてずいぶんと呑みやすくなったのか。結果は問題なく、一寸胃炎気味とのこと。時間が余ったので、いつもの会計事務所によって、確定申告の昨年のデータを貰ってインストールする。娘の分は非常にややこしく、毎年困っている。

1月9日(月)
 1日中、家に閉じ籠もり、H社の審査結果報告書の作成。今回は環境と品質の統合システムのため、複雑で書く分量も多く、疲れた。結局それ以外何もせず。そろそろ今週末の関西新年俳句大会での講演内容を整理する必要がある。

1月8日(日)
 名古屋句会。いつもながらさみしい句会。そして話題になるのはみや子さんがどうなさっているかの話。今月は森さんのご主人が入院なさった看病の句がよかった。
 夜は二男一家が来る。もちろん孫のお年玉が目的。いつもながらビンゴ、トランプや百人一首のゲーム。
 トップ及び下の写真は妻の恩師からのメール写真で、冬の明月院。


丸窓が額縁の明月院

明月院の中の臘梅

1月7日(土)
 チングルマ句会。「下里美恵子集」の鑑賞も順調にいき、ほぼ半分が終わる。私の今日の鑑賞句は「永き日の髭剃つて父退院す」。

1月6日(金)
 最近、赤須賀漁港を見に行っていない。実は昨日が初漁であったが、朝は大雪であったため、今日1日遅れで出かけた。曇り空だったが、穏やかな日和であった。今は蜆と蛤ばかりである。今朝の新聞では今年は白魚が豊漁だという。一度みたいものである。一人で出かけたため、俳句の収穫はなかった。
 以下の写真は今日の赤須賀漁港。
 夜、NHK名古屋ニューイヤーコンサートを見る。出演者の皆さん、それぞれ震災地を訪れて歌などで元気づけたとのことであったが、昨年の一文字は「絆」と言うことだったが、今年は「希望」であってほしいと思いつつ、名曲に浸った。(77401)


蜆を選別しているところ

新装なった競り場

1月5日(木)  「伊吹嶺」1月号
 今年も「伊吹嶺」の中で、好きな句に触れてみたい。まず栗田主宰の句、
   水底に水鳥のかげ相ひ寄れり    やすし
 この水底は透きとおった池でなければならない。番の水鳥の影が寄り添ったということから水上の水鳥も寄り添ったことを間接的に詠んでいる。繊細な写生句である。次に秀峰集から、
   吹きて見るひよんの笛より風の音   梅田 葵
   誰かあと付きて来るらし秋の暮     清水弓月
   傘開くまでもない距離文化の日    山 たけし
   大地震に遭ひて八月や冬木の芽   近藤文子

 葵さんの句、ひょんの笛に風の音を感じた。その風はどんな音であっただろうか。郷愁を感じる句である。
 弓月さんの句、こういう経験はよくある。一人で林の中を歩いていると、風の音、木の実が落ちる音どれでもいかにも誰かがいるような感じがする。一人で歩いている寂しさが「秋の暮」が効果的である。
 山さんの句、「文化の日」が即きそうか離れすぎかの境界線である。しかし「傘開くまでもない距離」の表現が私達には思いつかない発想である。つい最近私は、二物照合の句はその季語が大事だと書いたことがあったが、以前藤田湘子は二物照合は離れていればいるほどよいという発言があったことを思い出した。
 近藤さんの句、東日本大震災で、仙台にもまだ後遺症が残っている。先月、私が先月仙台を訪れたが、共感である。「冬木の芽」を見て今年は「希望」の年にしたいものである。次に遠峰集からは共感した句のみ抜き出す。
   釣銭に麹の匂ひべつたら市       関根切子
   筑波嶺の風のかたちに干菜かな    宇佐美こころ
   龍淵に潜みて師弟句碑を守る      佐藤とみお
   かいつぶり身をゆさぶつて潜りけり   夏目悦江
   菊の日やリュックより出す御願の荷   栗田せつ子
   柿の皮干すや伊吹の風もらひ      福田邦子
   追記ある芭蕉の遺書や秋深し      伊藤範子
   火襖となりて堤の曼珠沙華        伊藤旅遊
   火焔塚拝む木の実に打たれつつ     都合ナルミ
   牛の背を秋夕焼けのすべり落つ     下里美恵子
   伊賀の秋音のかするるくひな笛     矢野孝子
   鷹渡る伊良湖燈台置去りに       石崎宗敏
   マスクして耳にまつはる風の声     河原地英武

 最近の「伊吹嶺」では新同人の新しい感覚とベテラン同人の確かな写生が互いに競っているように感じた。

1月4日(水)
 今日は妻の誕生日。どこかへ出かけようと思うが、寒いので近くを車で回るが、何もない。ただ困るのは今週末の句会に投句する句がない。
 誕生日プレゼントも思いつかないので、妻の好きな寿司屋の夕食でごまかす。

1月3日(火)  文明崩壊への警告ージャレッド・ダイアモンド(朝日新聞12.1.3)
 二人だけの正月はもうやることがない。妻は新年早々、友人の葬儀に出かける。私もそろそろ本格的に仕事に取り組まなければならない。しかし今日は仕事をやる振りをしただけで相変わらずTVに釘付け。結局昨日、今日と箱根駅伝を見尽くしてしまう。
 新年はいろいろな論説がある。朝日新聞ではオピニオンのページで「文明崩壊への警告」として、アメリカの地理・歴史学者のジャレッド・ダイアモンドのインタビュー記事が出ていた。詳しいことはここに書ききれないが、拾い読みしたキーワードによれば、
・古代マヤ文明、イースター島は環境問題で滅びた。
・現代ではソマリアが森林の切りすぎ、農地の奪い合いなどから虐殺も起こり、国家が崩壊した。
・現代文明の崩壊は温暖化の方が原発事故より深刻。
・福島の原発事故は「リスクが過大評価されがちな事故」
・今後の文明の最悪のシナリオはソマリアで起きたような崩壊が起こること。
・最善のシナリオは持続可能は道で、先進国が資源やエネルギーの消費水準を下げ、途上国の消費水準を上げること。

などと書かれているが、温暖化が文明の崩壊につながるというのは、分かるが、それに反して「福島原発の事故はリスクを過大評価した事故で、日本を襲った地震と津波は確かに大惨事であったが、長期的にはずっと多くの人々が交通事故、煙草、酒、塩分の取りすぎによる原因による死亡が大きい。」と決めつけていることである。地震、津波の天災は壊滅的であったが、復興に向けた前向きな希望は持てる。しかし原発は人間がコントロールできない事故であり、しかもこれが事故以降の事実が分かるにつれ、人災であることが分かってきたことである。これらについて何もコメントさせていないのは、むしろ朝日新聞の責任ではないのか。なおこの記事はWebでは、有料のため読むことは出来ません。直接新聞で確かめて下さい。

1月2日(日)
 毎年のように、長男一家が我が家に来る。目的はお年玉。今の時期が子供達にとって一番金持ちの時か。そして毎年のように百人一首大会を行う。二男が来週カルタ(百人一首)大会があるとかで張り切っている。数首は上の句だけで覚えたそうだ。

1月1日(土)
 私のHPを読んでいただいている皆さん、今年もよろしくお願いします。
 いつも大晦日から新年にかけて、私のHPと伊吹嶺HPの更新作業が集中しており、毎年マンネリのレイアウトのHPとなっているので申し訳ない。そろそろトップページからリンク方法も新しい方法、新しい技法を取り入れたいが、ままにならない。
 
 今日は穏やかな元旦。たった二人の新年は静かそのもの。年賀状の出していない方への返事を書いた後、団地近くに松の内だけ開けている神社に初詣。妻と往復ゆっくりと1時間の散歩。
 いつものように各社の元旦の新聞を読む。その社説を読むと、各新聞社の姿勢がよく見える。「民の力を今、活かそう」(中日新聞)、「すべて将来世代のために」(朝日新聞)、「資本主義を進化させるために」(日本経済新聞)、「問題解決できる政治を」(毎日新聞)、「危機乗り越える統治能力を、ポピュリズムと決別せよ」(読売新聞)、などと出ている。日経、読売のようにもともと経済界の代弁者である論調は別に驚くにあたらない。気になるのは最近とみに、右傾化している朝日である。本来やるべき行政改革、議員削減をしなくても、増税を主張するのは、順序が逆のような気がする。昨日の朝日新聞で、民主党と政府の賞美勢増税の素案が決定したときの論調もその路線に乗った主張であった。日頃新聞を多く読んでいないときは気づかないが、元旦にまとめて読むとよく見えてくる。その点、今日見た限りでは中日が一番ままともか。
本来今日は、一年の始まりの1句でも作らなければならないときに場違いなことを書いてしまった。
 右及びトップページの写真は大学同期生からのメール写真です。(77237)