俳句吟行記(平成20年)

<<吟行記目次へ

TOPへ戻る

隠岐吟行紀行 08.8.31-9.2
潮仏吟行 08.6.13
御岳吟行記+名フィル 08.5.10.-11
山の辺吟行 08.4.19

   隠岐吟行紀行(08.8.31-9.2)
1日目:大阪の伊丹空港から隠岐の島に入る。空港は隠岐島後(島の東)にあるが、すぐ隠岐島前(島の西側)に行き、最初は黒木御所、後鳥羽院行在所跡など隠岐神社一連の史跡をみる。ここに楸邨句碑もある。夜は明日の行程のため、島後に戻る。
2日目:今日の目玉の隠岐の牛突きを見る。牛突き大会は1年の間いろいろなところで行うが、今日は年1回の名誉のための牛突き大会で、毎年9月1日に行う八朔大会といわれる。まず近くの牛小屋を見学させていただく。試合前なので、あまり牛を興奮させないで静かに見、静かに話を聞く。ここの牛は「王将」と言って大関の勝負に出る。ここのおかみさんにいろいろ話を聞きながら、前祝いの餅や寿司をいただく。話を聞いているうちに、情が移っていく。
 一度ホテルに戻って昼食後山の上の闘牛場に出かける。前座が長く座っているのも疲れるが、我々期待の大関戦には力が入る。互角の戦いから我々が応援していた王将が勝つ。早速王将関連の控所に出かけ、お祝いを述べる。早速振舞い酒、アワビ、白烏賊などいただく。夜は宴会ということで来てほしいと言われたが、ホテルの食事、句会等が待っているので残念ながら辞退する。
 この人たちに触れ、また見物客からも心温かい会話があり、島の人は誰も親切で、隠岐全体の島民の気持ちが伝わってくる。
 句会後は近くの突堤で海蛍を見せてもらう。夜光虫と違って、甲殻類に属し、体長3mm程度で固まって光る。なんとも不思議な光である。また動物性のえさを与えると集まってきて、発光する。
 昔見た夜光虫はミジンコの種類で、波や体に触れると固体それぞれが光る。
3日目:島後の残りを見る。近海の漁業対象の舟屋、古墳、国分寺跡など見る。国分寺は 本来国分寺であるべきだったのが、昨年失火のため、消失してしまったということである。焼け跡がまだそのまま残っているところがあり、哀れさを感じさせる。礎石など柱以外のところが火にただれてケロイドになっている。惜しいことをしたものであり、幸い再建の話が上がっているとのこと。
 これで3日間の吟行紀行は終わったが、暑いなか結構疲れた。以下は主な写真です。


黒木御所の入り口の門で

黒木御所まで三々五々

これが黒木御所跡

後鳥羽院がなくなったといわれる旧家

後鳥羽院行在所跡

楸邨句碑の前で
「隠岐やいま木の芽をかこむ怒涛かな」

大関「王将」の家

おかみさんの話を聞く

最初に牛の土俵入り

大関戦(右が王将)

王将が勝ってわれ先にと牛に乗る

舟屋群(ほとんどが空き家)

焼失した国分寺

礎石の周りがただれているのがよく分かる

御手洗所の柱が途中まで焦げている

空港の誓子句碑
「天高く遠流の遠を飛んで来し」


TOPへ戻る このページのTOPへ

   潮仏吟行(08.6.13)
 以前から、山藤句会で志摩半島突端の御座の潮仏始め、近辺の吟行しようということになっていたが、山藤句会にあわせて、その他のメンバーが多いくらいの14名で出かける。
 コースは志摩半島の麦崎灯台、その近くの海女小屋、片田稲荷、そして呉座の潮仏などを回る。私は初めてであるがもう何度も出かけている句友もいる。幸い天候に恵まれ、順調に終わる。急用のある方を除いて、小句会も行う。
 以下は吟行模様の写真。なお当日句は勝負句にしたいとの句友もいてここに載せられないのが残念。


麦崎灯台

灯台のそばの崖をのぞき込む

都草(灯台近く)

サワフタギ(片田稲荷の近く)

浜ナデシコ(少しハレーション気味)

あちこちの海女小屋をのぞき込む

これが潮仏

潮仏の脇で全員集合

TOPへ戻る このページのTOPへ

    御岳吟行+名フィル(08.5.10-11)
 おんたけ休暇村で時々名フィルメンバーが出かけて演奏されるということで、今回、チングルマ句会で吟行が企画されたので参加させてもらった。出かける前から天候はよくないという予報であったが、予定通り出発。1日目は御岳の麓の新滝と田の原高原。特に田の原高原では時ならぬ夏の雪でびっくり。御岳遙拝所は残雪もあり、積雪約2m。しかし少し下がると蕗の薹の群生。今回のもう一つの目的が山菜にあったので、とりあえず目的の一つが達成できた。
 夜は名フィルの室内楽(四重奏)。いつも聞く大編成と違って、室内楽もアットホーム的で親しめる。曲目はモーツアルト、ベートーベン、ハイドンで特にモーツアルトのフルート四重奏曲ニ長調がよく知られているし、しみじみとした高原の夜に聞くにふさわしい。今日は主席フルートの富久田晴彦さんはじめバイオリン、ビオラ、チェロの4名編成。狭いホールにフルートの柔らかい音色がよく響く。このモーツアルトの曲は本当に神から授かった旋律のような気がする。
 しかしこの夜の気温は5℃だという。タイトルのEarly Summer Cncertでなく、早春の室内楽という印象。
 2日目は野麦峠までの旧道を1時間半かけてゆっくり登る。山は白樺、落葉松の芽吹きが美しい。見た花はウワミズ桜、イワナシの花、ムシカリ、黄華蔓、エンレイ草、ハシリドコロ等々。峠は今日も雪だった。
 句会は名フィル演奏が終わったのが遅くなったので、1日目に有志だけで行い、ここには紹介できなくて残念。以下は吟行写真。


雪の御岳遙拝所の前で

名フィル四重奏(楽器の説明)

2日目、野麦峠道の出発点

黄華蔓

紫のエンレイ草

白のエンレイ草

雪にかぶったサルオガセ

落葉松の芽吹き

峠道の途中の野仏

峠近くの雪道

日和田高原の水芭蕉

水芭蕉の前で全員集合

開田高原の白樺の新樹

開田高原の木曽馬

TOPへ戻る このページのTOPへ

   山の辺吟行(08.4.19)
 今年初めて吟行らしい吟行に出かける。メンバーは蒲郡句会のお世話で名古屋句会も参加。
 総勢15名も集まり、石の上から長岳寺方面を歩くことになったが、竹ノ内環濠集落が終点になった。途中でいろいろ見たものに、銀竜草、狐の提灯(宝鐸草)、カキドオシ、トキワマンサク、紫華蔓などを見たが、丁度、柿若葉の盛りでもあった。途中新しい茶店でコーヒー一杯で長時間粘って句会を行う。以下は吟行模様の写真です。なお当日の吟行句は皆さんの了解を得ていないので、ここで紹介できないのが残念。


石の上神宮

銀竜草(毎年今頃よく咲く)

宝鐸草(狐の提灯)

紫華蔓

カキドオシ

いかにも古道らしい山の辺

夜都伎神社前で

写真では見にくいが二上山、葛城山などが見えた
手前は柿若葉

竹ノ内環濠集落

最後は茶店で句会

TOPへ戻る このページのTOPへ